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2020-05

Bitches Brew/Miles Davis - 1970.04.15 Wed









[sales data]
1970/4
[producer]
Teo Macero
[member]
Miles Davis(tp)
Wayne Shorter(sax)
Joe Zawinul(key)
Chick Corea(key)
Larry Young(key)
John McLaughlin(g)
Bennie Maupin(b)
Dave Holland(b)
Harvey Brooks(b)
Lenny White(ds)
Jack DeJohnette(ds)
Billy Cobham(ds)
Airto Moreira(per/cuica)
Don Alias(congas)
Juma Santos(shaker/congas)




1969年8月19日&21日、ニューヨークのコロンビア・スタジオで録音された神盤。
(ボーナストラック(Feio)は1970年1月28日ビリー・コブハム,アイアート・モレイラが
参加した音源)

マイルス語録
「当時はありきたりのジャズにまったく興味が湧かなかったし、白人のやってるロックも
下らないものにしか思えなかった。ただし、白人のロックがどうしてあれだけ受けるのか、
その点には興味があった。音楽的にはオレのほうが絶対に上なのに、人気の点では及ばない。
その仕組みというか、理由が知りたかった」

この作品を語るのによく使われるのがマイルスの
「30年先を行ってる世界一のロックバンドを作ってやる」という名言ですが、
当時マイルスは時代の兆児ビートルズには全く興味がなかったらしいのですが
ジミヘンの才能は高く評価していたそうです。
(この二人の共演が実現しなかったのは残念ですね)

この作品はロック関連でも話題になっていたのでマイルスのアルバムの中でも
比較的早くに聴いていたのですが、とにかく最初は全く何が何だか分かりませんでした。
マイルス作品では「Kind Of Blue」に次いで人気作品らしいのですが
Jazz愛好家は難解なものを聴いてる自分が格好いいとか勘違いしてるのではと
うたぐりたくなりましたね(笑)

そんなこともあり2~3回中途半端に聴いて「難解」という苦手意識を残したまま
放置していたのですが、ジョン・マクラフリンが突破口となり、その関連で
フリージャズについては体感温度が上昇しているとは感じていたのですが、
「チック・コリア&マクラフリンのFIVE PEACEのライヴ」でIt's about that timeの生演奏を聴いて
意外とスンナリ解釈できたこともあり、数年ぶりに撃沈した本作に再チャレンジしてみたのです。

「これは~(衝撃)」

言葉で表現するのは難しいのですが楽曲の良し悪しで判断するものではなく、
それはジャズとかフュージョンとかロックとか小さな音楽カテゴリでもなく
何かとてつもなく大きなブラックホールのような宇宙的なグルーヴ感です。

***以下マイルス・デイヴィスの生涯から抜粋***

マイルスはエレクトリック化したバンドに最初、特に感じるものがなく
コカインでハイになるのとも違い落胆したようですが、エレクトリックは
徐々に体の中で大きくなっていく快感だと悟り、長い演奏で必死に音を聴こえさせないように
した方が長くプレイすることを発見し、ゆっくりした快感を表現するために全体の音の調整に
注力したといいます。

ジョー・ザビヌル談
「いい雰囲気を持ったいいアルバムだとは思うよ。ただ世界を揺るがすほどのレコードではないと思う。
セッションが終わった日、マイルスが送ってくれたんだ。別れ際、なぜ一言もしゃべらないんだと
聞かれたので自分達のやったことにも結果的にもあまり満足していないからだと答えた。
たしかにいいサウンドのレコードだし、あの時のセッションには特別なパワーがあった。
誰もが互いを尊重しあい、相手を弾き負かそうとする者はいなかった。完全な無秩序状態に
なってもおかしくなかったが、そのわりには統制が取れていた。でもそれはそれでいい。過去は過去。
それは変えようがないからね」

チック・コリア談
「あのセッションの記憶はなんというか曖昧で、1968~1971にかけてのことだと考えると
それも納得がいくんだ、あの時はたしか、1回2時間から4時間、長い時で6時間くらいかかったんだ。
だから記憶もまばらで、ただ時間が流れていっただけという感じなんだ。僕が記憶する限りでは
レコーディングというよりもリハーサルのような気がしいた。特別ロマンチックでもドラマチックでも
なかったんだよ、僕にとっては。」

二人とも凄い物を作ったという感覚がなかったというのが、興味深いのですが、
共演経験のないミュージシャン達をスタジオに集め、切れ端程度の譜面だけを頼りに
何時間も演奏させ、そして山のようなテープ(9時間)から、テオ・マセロが短断片を取り出し
一つにつないだり、繰り返すことで、ミュージシャン自身が聴いたことのない
新しい音楽を作り出す生演奏と編集作業両方によって達成された
スタジオレコーディングでしかできない新しい手法。
(ブライアン・イーノはこのテオ・マセロのやり方にレコードにしかできない可能性を感じたと
語っています)

ボブ・ベンデル(リイシュー盤プロデューサー)談
「何か所か緩慢な部分もあった。やり直したり、やめたりね。でも全ての音源を使ったなら
我々が知る「ビチェズ・ブりゅー」は20通りの組み合わせができたはずだ。
テオはその中から論理的かつ音楽的に興味深い形にまとめあげたんだ。」

***抜粋終り***

いや、これゃ本当に凄んごいですわ・・・

巷の凄いぞ凄いぞという高評価を実感できない自分の乏しい感性との溝が埋まらない
劣等感が増幅する中、大きな勘違いをしていたのはこのアルバムをメロディで
解釈しようとしていたことです。
長年、ロックを聴いていたこともあり、難解な音楽といってもプログレ程度のもので
結局それらはメロディアスに完結しているわけで、この作品を難解と感じていたのは
メロディで曲を追っていたからで、ライヴで生演奏を聴くようにリズム(空気の振動)に
体を預けていたら

「あら不思議!今まで聴こえなかった音まで聴こえる」
(更にこのアルバムは毎回聴くたびに新しい発見があります)

この場合の聴こえなかった音というのを個人解釈すると、演者とシンクロして
トランス状態を疑似体験できたということではないかと考えています。
多分、ヘッドフォンで大音量で聴いて、前頭葉を刺激してもこの体験はできないと
思いますので、体に音を浴びせるように聴くのがコツでしょうか。

この音楽ブログの運営意図である
「加齢と共に変化する感受性で昔の音楽に新たな発見をする感動」を共有したいと
思ったのはこの作品に開眼したことが契機になっていまして、歴史に裏打ちされた名盤は
やはりそれだけのパワーを秘めているわけで、分かるまで聴け!というつもりは毛頭ないですが、
何とか拙い言葉であれやこれや「聴こえない音の存在」を伝えたいわけでして、
このアルバムを最初、蔑んでいた罪滅ぼしがこのブログを運営している原動力となっていることを
付記しておきます。

[縞梟格言]
音楽は耳ではなく体で聴け!

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