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2020-07

Music From Big Pink/The Band - 1968.07.15 Mon









[sales data]
1968/7
[producer]
John Simon
[member]
Rick Danko(b/fiddle/vo)
Levon Helm(ds/tambourine/vo)
Garth Hudson(key/p/clavinet/sax)
Richard Manuel(p/org/ds/vo)
Robbie Robertson(g/vo)




Ronnie Hawkins

ザ・バンドの前身となったザ・ホークスは1959年頃ロニー・ホーキンスの
バックバンドとして活動拠点をカナダに移し、そこでメンバーチェンジを行った際
米南部出身のリヴォン・ヘルム以外はカナダ人という5人編成に固まります。
(ザ・バンドのカナダ人比率が高いのはそのためです)

1966年フォーク路線からエレキギターを使用したフォークロック路線転換期の
ボブ・ディランのツアーでバックを担当。



当時、エレキを使用した音楽は保守的な観客のブーイングを受けその事に嫌気が差した
リヴォン・ヘルムが一時的に脱退し、後任にミッキー・ジョーンズが参加。

c0037571_2237554.jpg

本ツアー終了後、バイク事故で負傷したボブ・ディランに誘われディランの隠遁地の
ウッドストックに移住し、ディラン退院後のリハビリを兼ねてウッドストックの
“ビック・ピンク”の地下スタジオでセッションを重ねていたメンバー達を
周辺の住民が「あのバンド」と呼んでいたという安直な理由で
ザ・ホークスをTHE BANDに改名したんだそうです(本当かよ(笑)
(この時期、ここでセッションした無数の楽曲群はBob Dylan & The Bandの
The Basement tapesとしてリリース)



時代的にヒッピー文化華盛り、サイケデリック万歳!なご時勢でしたが、
見事なほどそういった世間のブーム(喧騒)を無視するように(笑)
R&Bやゴスペルなどの黒人音楽とカントリーやトラデイショナルソングなどの
白人音楽を融合した独特のサウンドを展開しています。
(プロデューサーはJohn Simon's Albumで有名なジョン・サイモン)



ザ・バンドのサウンドには小賢しさや難解なものは全くなく
ただただ「ゆるく、やさしく、あたたかく」というのが共通テーマです。
(私が聴いたアルバムの中で最も木の香りがします)

ちなみに本作品のジャケット絵はボブ・ディラン作で
アルバム・タイトルから本作はビッグ・ピンクで録音されたという印象を与ますが、
録音はニューヨークのA&Rスタジオとロサンゼルスのゴールド・スター・スタジオです。

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2nd Album/The Band - 1969.09.15 Mon









[sales data]
1969/9
[producer]
The Band
John Simon
[member]
Rick Danko(b/fiddle/vo)
Levon Helm(ds/tambourine/vo)
Garth Hudson(key/p/clavinet/sax)
Richard Manuel(p/org/ds/vo)
Robbie Robertson(g/vo)
*****
John Simon(tuba/p/etc)




ドラッグ&セックスと結びつきの強いサイケムーブメント、泥沼化するベトナム反戦の
ラヴ&ピースの幻想が崩壊し、まさに混沌とするアメリカンミュージックに
新たな刺激を与えたのは大英帝国のニューロック(ハードロック)アートロック(プログレ)
だったわけですが、ザ・バンドはひたすら「変わらない何か」を求め
一人の米南部野郎と米南部音楽に憧れる4人のカナダ人達の視点による
アメリカンルーツ音楽の新解釈となった本作は永遠に色褪せることはなく
クラプトンには「ザ・バンドのギタリストになりたいと思った」と言わせるほど
多くの英国ロッカーを米南部音楽の魅力に引き込ませることとなります。

興味深いのはこの時期、ザ・バンドはほとんど人前で演奏することはなく
それは当時のマネージャーがバンドの安売りを断固拒否する堅物男だったそうで
そのおかげで商業化しつつあったロックアルバムのプロモートツアーという義務から開放され、
アルバム制作にじっくり取り組む時間がとれロビー・ロバートソンの鋭気が生み出した
名盤となったわけです。

スピード&パワーでエネルギッシュな音楽を好むHR小僧だった当時は
ボブ・ディランのバックバンド程度としか気にとめておらず、このモッタリしたリズムには
興味の一片も沸かなかったのですが、これは明らかに年齢的に音楽嗜好が変わったためでしょうが、
アル・クーパー曰くの
「このアルバムのひとつひとつのメロディや歌詞が信じるに足るものだ」と
その誠実さを絶賛した通りの人間のぬくもりを感じる音楽です。

しかし、こういう歴史的名盤に安直にボートラをつけてしまうのはどうかと思うんですけどね・・・

Jesse Winchester - 1970.01.15 Thu








[sales data]
1970
[producer]
Robbie Robertson
[member]
Jesse Winchester(vo/g/p)
Robbie Robertson(g)
David Rea(g/vibraphone)
Bob Boucher(b)
David Lewis(ds)
Guy Black(ds)
Levon Helm(ds/mandolin)
Ken Pearson(p/org/vibraphone)

jw_201910241742235aa.jpg


ジェシ・ウィンチェスター(以下J.W)をご存知の方はザ・バンドのファンか
よっぽどの「知られざる洋楽名盤探索隊」の方ではないでしょうか?(笑)

このアルバムは1970年にリリースされていますが、特殊な事情がからみ
日本での発売は1977年と7年も経ってからだったようです。

J.Wはブルース、R&B,カントリー、R&Rなんでもござれのルイジアナ出身ですが
ベトナム戦争の徴兵忌避のためカナダへ逃亡します。

カナダで幾つかのバンドを経てモントリオール周辺のクラブでソロ活動を開始。
そこでザ・バンドのロビー・ロバートソンに見出されベアズヴィル・レコード傘下の
アンペックス・レコード」と契約し本作でデビューしています。
(収録曲の「The Snow」がロビーとの共作で他はJ.Wのオリジナルです。
ザ・バンドからロビーとリヴォン・ヘルムが参加しそして驚くことにアルバムエンジニアは
当時アンペックス・レコードの売れっ子トッド・ラングレンです)

ジャケットのように政治犯のような風貌の男の優しい力みない素朴な内容ですが
まさにS.S.Wブームに乗って売れてもおかしくない好盤ですが、上記のように米側からすると
非国民という立場もあり内容に関係なく流通に何らかの制限があったのか?米で話題になることもなく、
その後もカナダを拠点に活動していましたが、1977年にカーター大統領の恩赦で
米再入国が認められたとのことでそんな話題もあって、数多い知られざる名盤として
埋没していた本作の日本発売が7年も経って実現したのではないかと思います。

John Simon's Album/John Simon - 1970.05.15 Fri









[sales data]
1970/5
[producer]
John Simon
[member]
John Simon(vo/horn/p/etc)
Barry Beckett(org)
Delaney Bramlett(tambourine)
Harvey Brooks(b)
Merry Clayton(vo)
Gary Coleman(per)
Rita Coolidge(vo)
Rick Danko(b)
Alice DeBohr(ds)
Cyrus Faryar(vo)
Jim Gordon(ds)
John Hall(g)
Paul Harris(org)
Roger Hawkins(ds)
Levon Helm(ds)
Eddie Hinton(g)
David Hood(b)
Garth Hudson(sax)
Wells Kelly(ds)
Bobby Keys(sax)
Richard Manuel(ds)
Sherlie Mathews(vo)
June Millington(b)
Peter Pilafian(vl)
Paul Prestopino(dobro)
Jim Price(tp)
Carl Radle(b)
Leon Russell(g)
Marvin Stamm(tp)
Grady Tate(ds)
Bobby Whitlock(vo)




ミュージシャンというよりザ・バンドの1st & 2ndアルバムをプロデュースしたことで
有名なジョン・サイモンのソロアルバム。
ウッドストックの重鎮とあって参加メンバーが半端なく多い。

この手の歴史的名盤と称される一聴しただけでは分からないスルメ盤の類のアルバム評は
語れば語るほど陳腐なものとなり、言葉でその良さが伝わらないという難しさもあるので、
なかなか適切な言葉が浮かばないのですが、感覚的な印象を書くと歌は上手くないし
演奏もテクニカルでもなんでもなく気の合う仲間達によるリラックスしたもったりリズムですが、
重要なのは音の印象ではなく、歌い手がたどたどしくも伝えようという「立体的な絵」が
浮かぶということだと思います。

このアルバムは聴き手を選びますので「名盤」だからといった理由だけで
気軽に手を出すのは禁物です。
以前もどこかに書きましたが歴史が証明した名盤には必ず相応の時代を積み重ねた重みがあり
「隠れた音」が聴き取れるまでは聴き倒す覚悟あっての1枚です。


Stage Fright/The Band - 1970.08.15 Sat









[sales data]
1970/8
[producer]
The Band
[member]
Garth Hudson(key/p/sax)
Richard Manuel(p/org/ds/clavinets/vo)
Levon Helm(ds/per/g/vo)
Rick Danko(b/fiddle/vo)
Robbie Robertson(g/autoharp)
*****
John Simon(sax)

9_201912181728192c6.jpg


ロビー・ロバートソン語録
「たしかにC,S,N&Yはプロ意識に徹している。しかしそれはお客さんのために歌うという意味だ。
僕らはむしろ自分たちの楽しみのために歌っている」

これはまさにザ・バンドというバンドの特徴を上手く表現した言葉だと思いますし、
売れることだけが目的の商業音楽との違いを明確にしています。

機械が寸分狂いなく自動で繰り返すリズムに音魂は絶対に宿らないのはシンセ導入以後の
ミリオンセラーな音楽にエバーグリーンな楽曲が誕生しないことが証明していると思いますが、
これもブログ各所に書いていますが、現在の似たり寄ったりのデジタルサンプリングの
コピー音楽が氾濫している事に抗うように加齢による嗜好変化はこういうアナログ的な
丸みを帯びた音楽にどんどんは引き込まれてしまう理由は土とか木とかそういう温もりや香りを
多分に含んだ手作り感のサウンドこそが人間が最終的に還るべき音楽だということを
示しているのではないかと思います。

しかし難しいのは現在のバンドがこういったサウンドを模倣すると嫌味に聴こえるんですよね。
つまり重要なのは表面的なサウンドがどうこうではなく、その音楽は演奏者が自分たちの
楽しみのために歌っているのか?という音楽の根本的な部分が聴き手に伝わるかどうかだと思うのです。

まぁ仮にそういう音楽があったとしても、絶対に今の売上至上主義のメディアでは
取り上げられませんけどね(苦笑)


Cahoots/The Band - 1971.09.15 Wed









[sales data]
1971/9
[producer]
The Band
[member]
Garth Hudson(key/p/sax)
Richard Manuel(p/org/ds/g/vo)
Levon Helm(ds/mandolin/vo)
Rick Danko(b/vo)
Robbie Robertson(g/p)
*****
Allen Toussaint
(brass arrangements)
Van Morrison(vo)
Libby Titus(bvo)




ザ・バンドの熱望によりニューオーリンズのR&Bシーンを影から支えていた
アラン・トゥーサンによるホーンアレンジを大胆に施したアルバム。

ザ・バンドは3枚のアルバムで自己スタイルを既に確立していたので
同じ流れでアルバムを作るのはそんなに難しいことではなかったと思いますが
この頃は英国HRやプログレが躍進しサウンドが多様化していたので
ザ・バンドもミュージシャン魂に火が点きスタジオで凝ったものを作ってみようと
思ったかどうか分かりませんが、今までと趣きを変え、音をいじり過ぎた感が強く
又楽曲はロビー・ロパートソンが殆どを担当しているんですがどうも一本調子で
以前アル・クーパーに言わしめた
「ひとつひとつのメロディや歌詞が信じるに足るものだ」といった
誠実さや人間のぬくもりは感じにくい内容です。

リチャード・マニュアルとヴァン・モリソンのデュエット曲
「4 per cent Pantomime」収録。

Rock Of Ages/The Band - 1972.01.01 Sat









[sales data]
1972/8
[producer]
The Band
[member]
Garth Hudson(key/p/sax)
Richard Manuel(p/org/ds/vo)
Levon Helm(ds/mandolin/vo)
Rick Danko(b/vl/vo)
Robbie Robertson(g)
****
Howard Johnson
(tuba/euphonium/baritone/sax)
Snooky Young(tp/flugelhorn)
Joe Farrell(sax/English horn)
Earl McIntyre(trombone)
J. D. Parran(sax/clarinet)
Bob Dylan(vo/g)




ニューヨークのアカデミー・オブ・ミュージックで行われた年越しライヴを中心とした
ザ・バンドの初ライヴ盤(1971年12月28日~1972年1月1日)

Cahoots同様アラン・トゥーサン監修のホーン・セクションが全面参加。
選曲もベスト、演奏もベストということでザ・バンドの入口としてお薦めできる内容です。

米の方は日本の卒業式で演奏される「蛍の光」を大晦日に歌う習慣があるようで、
丁度年越しの瞬間The Generic Method内で演奏されています。

日本でもこのアルバムを聴いて年を越す人が多い?とのことで
あるザ・バンドのファン方のブログによると1枚物CDだと午後10時51分から聞き始めると
丁度、新年を迎える時に「蛍の光」が流れるんだそうですよ(笑)

初CD化の際はアナログ収録曲を数曲カットして1枚物でリリースされましたが
リマスター盤は2枚組になってDISK2の10曲が全て未発表音源で
ボブ・ディランが飛び入り参加した楽曲も4曲収録されていますので
このアルバムはリマスター盤の方が断然買いです!

Bobby Charles - 1972.01.15 Sat









[sales data]
1972
[producer]
Bobby Charles
Rick Danko
John Simon
[member]
Bobby Charles(vo)
Jim Colegrove(b)
Rick Danko(b)
Amos Garrett(g)
Levon Helm(ds)
Garth Hudson
(org/accordion/sax)
Ben Keith(pedal steel/dobro/b)
Harry Lookofsky(vl)
Richard Manuel(ds/p)
Buggsy Maugh(b)
Geoff Muldaur(g)
Billy Mundi(ds)
Bob Neuwrith(g)
Joe Newman(tp)
Dr.John(key)
David Sanborn(sax)
Herman Shertzer(sax)
John Simon(p/trombone)
N.D. Smart II(ds)
John Till(g)




犬ジャケ名盤の代表格。
馬ジャケにハズレなしという評判を聞くことは多々ありますが、犬ジャケというのは
一般的にどうなんでしょうかね?
(ちなみに先日、猫ジャケを集めた写真集が本屋にありました)

 

ボビー・チャールズさんの芸歴は長く、デビューは1955年でチェスレーベルの
オーディションを受け契約。
シカゴにあったチェスは電話でオーディションを行い、契約した際に本人とは会っておらず、
当初は彼が黒人であると思っていたと言う話もあります。

チェス~インペリアル~ジュウェル/ポーラ等のレーベルで多くの曲をレコーディングしたものの、
ヒットには恵まれず活動も途切れますが、1970年代にウッドストックへ移住し、
ザ・バンドのメンバーらと結びつきを強め、気心合った仲間たちと制作した初のフル・アルバム。

以前も何かのアルバム評に書いたことがあるんですが
「作ろうとして作れる音ではない」そういうアルバムです。

こういう場合「音に何かが宿る」みたいな神がかった言い回しを使ったりするんですが
そういう大げさなものではなく、ただ最近のデジタルを駆使してああたらこうたらいじくって
瞬時に消えていく耳心地良いサウンドとは対極の質のもので「音楽」とは
こんな質素な感じのサウンドでも全世界で40年間愛聴され続けられる魔力を秘める原因は
何なのか考えてみると最近は音楽にはPVが付き物で必ず音楽を立体的に聴かせる傾向ですが
その昔はPVといったものはなく、特に洋楽はライナーや音楽雑誌の少ない情報を元に
想像を膨らませて聴かざるを得ないわけです。
そこで気づいたのですが、70年頃の音楽が魅力的に聴こえるのは視覚的ではなく
聴覚的に「立体的に聴こえる音楽」だったからではないかと考えるようになりました。
(逆説的にスタジオで作りこんだアルバムアーチストのライヴを観に行ったら、想像以上に
ショボかったということがそれ以上の音の広がりの思考を停止させてしまうこともあります)
ボビーさん自体は顔も全く分らないのですが、その演奏風景が立体的に浮かぶ
というようなことがエヴァーグリーンに成りうる作品の共通項ではないかと思います。



ボビーさんはライヴ活動が極度に嫌いなことで有名なんだそうですが、ザ・バンドの解散コンサート、
ラスト・ワルツに参加したりリヴォン・ヘルムのRCOオールスターズの一員として
1978年に来日
もしております。

2010年に死去しますが、レコーディングを完了していた「Timeless」が遺作としてリリースされました。

Moondog Matinee/The Band - 1973.10.15 Mon









[sales data]
1973/10
[producer]
The Band
[member]
Rick Danko(b/g/vo)
Levon Helm(ds/b/g/vo)
Garth Hudson
(org/p/accordion/etc)
Richard Manuel(p/ds/vo)
Robbie Robertson(g)
*****
Billy Mundi(ds)
Ben Keith(pedal steel guitar)




今までの活動集大成的なセットリストのライヴ盤「Rock of Ages」で一区切りつけた
ザ・バンドの新作はかつてロニー・ホーキンスのバックバンドとしてカナダで活動していた
ホークス時代にレパートリーとして取り上げていたオールディーズカバー曲集。

ロビー・ロバートソン曰く
「このアルバムは単なるオールディーズのカバー集ではなく、
オリジナル曲が充分表現できなかった部分を補おうとしたものだ」

まぁ物は言いようといいますか、この時期は活動低迷期で新たな方向性を見出せない
状態だったので、レコード会社とのアルバム契約枚数消化のため当たり障りのない
カバー集でまとめてみましたということでしょう。
話は少しズレますがとても不思議な感覚なのですが、ボ・ガンボスも創作力を失い
バンドルーツを遡る意図でオールディーズのカバー曲に逃げた時期があったのですが、
その頃のボ・ガンボスのサウンドにそっくりなんで、妙な意味でボ・ガンボスファンに
是非聴いて欲しいアルバムです(笑)

R&B系の明るい選曲なので楽しいアルバムですが、聴きこむような質の内容ではなく、
ザ・バンドがこのまま方向性を見出せず失速していれば、後世こんなにザ・バンドのファンは
増えなかったと思うのですが、本作で一服いれた後、これ又素晴らしいアルバムを
届けてくれるのですがその件はまた次回。

Northern Lights-Southern Cross(南十字星)/The Band - 1975.11.15 Sat









[sales data]
1975/11
[producer]
The Band
Cheryl Pawelski
[member]
Rick Danko
(b//fiddle/vo)
Levon Helm
(ds/g/mandolin/p/key/vo)
Garth Hudson
(org/key/etc)
Richard Manue(p/key/Hammond/etc)
Robbie Robertson(g/b/etc)
*****
Byron Berline(fiddle)




ウエストコーストの新しい風に圧されっぱなしで、少々影が薄くなっていた
ザ・バンドさんですが、前作のオールディーズソングカバーの「Moondog Matinee」以来
約3年ぶりのオリジナルアルバム。

15_20191231113858f10.jpg

この間、ザ・バンドはボブ・ディランの8年ぶりに復活劇のサポートに多大な貢献をして
単独のバンド活動以上の富と名声を得ることになるのですが、
この事がメンバー内にはびこるドラッグ問題を深刻なものにし、バンド内は崩壊寸前だったと
後の著書により明らかにされますが、そういったきな臭さは微塵も感じさせず、
全曲ロビー・ロバートソンによる楽曲で(ただしリヴォン・ヘルムの著書によると
楽曲のクレジットにロバートソンの名前しかなくアレンジ面でのガース・ハドソンの貢献が
蔑ろにされていることへの不満が書かれています)シンセ機材が導入され、アンプからの
ダイレクトな音をいじってくっきりさせているサウンドに若干の違和感を感じますが、
かつての堅実なシンプル&ストレートなザ・バンドサウンド復活です。

興味深いのはメンバーはこの頃、住み慣れたウッドストックからカリフォルニアに移り住み、
ズマ・ビーチの崩れかけた観光牧場を改造し西のビッグ・ピンクとも言うべき
シャングリ・ラ・スタジオを設立しロスやサンフランシスコのミュージシャンとの交流を
広げることになります。
(レヴォン・ヘルム&リック・ダンコはニール・ヤングの「On The Beach」に参加)

16_201912311139001cb.jpg

内容面は間違いなく好内容でファンの評価も高いにもかかわらず、セールスには結びつかず、
確かにザ・バンドに付き物の「もっさり感」が時代のスピード感に則してないのは確かで、
前述のバンドメンバーのドラッグ事情などから翌年ライヴ活動停止を発表し、
それがそのまま解散宣言と誤解されたままラスト・ワルツのコンサートが映画化されるなど
ドタバタと味気ない憂終の美を飾ることとなります。

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