2017-09

ハレンチ/ザ・フォーク・クルセダーズ - 1967.10.15 Sun









[sales data]
1967年10月15日
[producer]
高嶋弘之
[member]
加藤和彦
北山修
端田宣彦

068.jpg



このグループのことは「帰って来たヨッパライ」の一発屋的コミカルバンドだと
思い込んでいたのですが、コアな音楽ファンの間ではもっと評価が高いので
メジャーデビューする前に借金こさえてプレス(300枚)したというインディーズ盤(CD)を
買ってみました(確かアナログ盤は恐ろしい価格だったと思います)

これもライナーを読んで知ったのですが、フォークルはこのアルバムを発売した後
借金苦の挙句一度解散しているんですね。
そしてラジオ関西で「オラは死んじまっただぁ~」とON AIRしたところ大反響を呼び
レコード各社争奪戦の末、1年の期限付きの再結成を果たし、東芝からインディーズ録音のまま
シングルがリリースされオリコン史上初のミリオン突破(200万枚)を記録します。

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このアルバムには他に「イムジン河」と「悲しくてやりきれない」という名曲が
収録されているのですが「イムジン河」は南北朝鮮の対立を歌った歌だったため
放送禁止(シングルの発売も禁止)を余儀なくされてしまったのですが

00019.jpg

何気に加藤和彦がイムジン河のテープを逆回転にしてみると、とても印象的なメロディとなり
それが「悲しくてやりきれない」になったのだそうです。

紀元弐阡年(1968年7月10日)<唯一のスタジオオリジナルアルバム
当世今様民謡大温習会(はれんちりさいたる)(1968年11月1日)
フォークルさよならコンサート(1969年2月1日)

「週刊平凡」(1968年9月19日号)によると1年間の限定活動ながら他アルバムとの
累計売上は14億5000万円と驚異的な数字を残しますが、
後ろ髪ひかれることなく約束通り、期限1年であっさり解散してしまいます。


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加藤和彦とサディスティック・ミカ・バンド - 1973.05.05 Sat









[sales data]
1973年5月5日
[producer]
加藤和彦
[member]
加藤和彦(vo/g/synthe)
ミカ(vo)
高中正義(g)
小原礼(b)
高橋幸宏(ds)
*****
つのだひろ(per)
今井裕(key/p)
小田和正(p)
Steacven Israel(synthe)




「帰ってきたヨッパライ」で一世を風靡した「ザ・フォーク・クルセダーズ」解散後
加藤和彦&北山修コンビは、学生合唱祭の定番曲「あの素晴しい愛をもう一度」(1971年)を
リリースし大ヒット。
(この曲は加藤氏とミカ夫人の結婚祝いに北山氏が詩を贈り、その年のクリスマスに
加藤が曲をつけてミカ夫人にプレゼントしたという逸話があるようです)

sadistic_mika_band2.jpg

時代を先取りするサウンドメイクに長けていた加藤氏はロック志向となり
フライド・エッグのつのだひろの協力で「スーパー・ガス」(ソロ2nd)という
個性的なアルバムを発表。

41B7920245L.jpg

翌年、加藤、つのだ&ミカ夫人の3人で「サイクリング・ブギ」を制作し
自身が設立したプライベート・レーベル「ドーナツ・レコード」から
「サディスティック・ミカ・バンド」名義でシングルをリリース。

754451.jpg

その後つのだひろが自身のバンド結成のため脱退するも、フライド・エッグで
ベースを弾いていた高中正義、ガロのバックを演っていた小原礼&高橋幸宏が加入し
本格的なバンド活動がスタートします。
(小田和正がサポートで参加しているのはちょっと驚き)

この頃の邦楽はフォークや歌謡曲全盛でロックといっても洋楽ロックの模倣に過ぎず、
オリジナル性がなかなか発揮されなかったのですが、英国ロック志向が強かった加藤さんは
あえて海外の音楽をたくさん吸収しそれを加工して出すという「加工貿易型ロック」を目指し
T.レックスなどのグラム・ロックに刺激され陽気でノリが良く「茶目っ気たっぷり」な
分かりやすいポップセンスを打ち出し(加藤氏曰くの「汗くさくない」ロック)
一気にシーンに躍り出ます。

私は最初、なんてカラフルな音なんだろうと感動した覚えがありますが
邦楽ロックを小馬鹿にしていた音楽ファンを魅きつけたのは各メンバーの
高い演奏力に他ならないのですが、このバンドが強烈なオリジナル性を放ったのは
何といってもミカ夫人の素人もどきの下手な歌唱力で、技術云々を超えてオーラを放ち
メッセージを音の乗せて確実に伝えるその資質(存在)がロックそのものだったのでは
ないかと思います。

Sadistic-Mika-Band-resized.jpg

間違いなく邦楽のロックバンドも洋楽バンドと遜色なくここまで演れることを証明した
レベルの高さでしたが、同期デビューのキャロルに話題をさらわれアルバムセールスは
芳しくなかったようですが、日本よりも先にロンドンで評判となり、逆輸入という形で
日本でも評価されるようになりあのクリス・トーマスによる大名盤が誕生します。



黒船/サディスティック・ミカ・バンド - 1974.11.05 Tue









[sales data]
1974/11/5
[producer]
加藤和彦
Chris Thomas
[member]
加藤和彦(vo/g)
ミカ(vo)
小原礼 (b/per)
高橋幸宏(ds/per)
今井裕(key.sax)
高中正義(g)




このアルバムのサウンドメイキングはクリス・トーマスの偉業だったことは
後に知ることになるのですが、アナログ時代、今までの邦楽アーチストアルバムでは
聴いたことのない音響ミックスには大変感動しました。

日本ではキャロルの登場で影に隠れてしまったファースト・アルバムが、輸入盤として
英国に出回り、評判となりその縁でブライアン・フェリーやクリス・トーマスと知り合い
当時は珍しいロンドン録音になったわけですが、最近、海外録音を売り文句にしている
アルバムが多数あるんですけど、アーチストの休暇兼務の海外研修じゃあるまいし、
どれだけ効果があるのか?疑問符が付くものが多いのですが、このアルバムは
30%近くクリス・トーマスの仕事によるところが大きいです。
(レコーディングは実に450時間だったとか)

加藤和彦の持てる才能をフル発揮し、各メンバーが高い演奏力で応え、
それを名プロデューサーがトラックダウン。
日本のロックバンドが海外に向けて開国を意図する「黒船」というコンセプトの元
まさにアルバム制作の理想的な整合性が取れたケチの付け所のない大名盤!
翌年英国でも「Black Ship」のタイトルでリリースされ、ロキシー・ミュージックの
オープニング・アクトで全英ツアーを行うことになります。

しかしこの時、クリスとミカの間に恋が芽生えたのは想定外でしたね・・・

Live In London/サディスティック・ミカ・バンド - 1975.10.14 Tue









[sales data]
1976/7/5
[producer]
加藤和彦
[member]
加藤和彦(vo/g)
ミカ(vo)
高中正義(g)
今井裕(key)
高橋幸宏(ds)
後藤次利(b)




バンド解散後に発売されたライヴ盤。

1974/8/10郡山で行われたONE STEP FESTIVAL出演後



クリス・トーマスがプロデュースしたことで英国で黒船がBlack Shipというタイトルで
リリースされる事になりプロモーションを兼ね1975年10/2から始まった
ロキシー・ミュージックの5thアルバムSiren英国ツアー(全10箇所18公演)の
前座で演奏したマンチェスター(10/14&15)とロンドン(10/17&18)の音源です。



10月2日 PRESTON, Guildhall
10月3日 LIVERPOOL, Empire
10月4日 LEEDS, University
10月5日 LEEDS, University
10月6日 STOKE,Trentham Gardends
(10月7日 イギリスBBCの音楽番組「OLD GREY WHISTLE TEST」に出演。
「何かが海をやってくる」と「塀までひとっとび」を生演奏)
10月8日 GLASGOW, Apollo
10月9日 GLASGOW, Apollo
10月10日 GLASGOW, Apollo
10月12日 NEWCASTLE, City Hall
10月13日 NEWCASTLE, City Hall
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10月14日 MANCHESTER, Bellevue
10月15日 MANCHESTER, Bellevue
10月17日 WEMBLEY, Empire Pool
10月18日 WEMBLEY, Empire Pool

10月20日 CARDIFF, Capitol
10月21日 CARDIFF, Capitol
10月22日 BIRMINGHAM, Bingley Hall
10月23日 BIRMINGHAM, Bingley Hall

0-090126-05.jpgimg_0_2015112821133993a.jpg

アルバムのライナーには当時のイギリスツアーの詳細が記録されており、それによると
ライヴ盤用として渡英前の神田共立講堂(1975年9月21日)が録音されていましたが、
ロキシーのミキサーがカセットに録音していた内容がとても良かったため
(特に後藤のチョッパーベースはかなり注目されたりアンコール曲を要求されるほど
ウケが良く、本チャンのロキシーの演奏時間に食い込んだとのこと)不完全な音質を
擬似ステレオ化したこちらの音源が採用されたとのことです。



バンドが解散してしまったので9月21日の神田共立講堂が日本での最後のコンサートになるのですが
お蔵入りしたこのライブ音源の一部はベストやBOXで小出しにされていましたが
再結成ライヴの「Live In Tokyo」(2007年)のボーナスディスクとして陽の目をみました。

Hot Menu!/サディスティック・ミカ・バンド - 1975.11.05 Wed









[sales data]
1975/11/5
[producer]
クリス・トーマス
[member]
加藤和彦(vo/g)
ミカ(vo)
後藤次利 (b)
高橋幸宏(ds/per)
今井裕(key.sax)
高中正義(g)




前作同様クリス・トーマスのプロデュース作品。
実は「黒船」リリース後ワンクッション置く意味でライヴレパートリー「銀座カンカン娘」など、
昭和歌謡をロック解釈したカヴァーアルバム「駅前旅館」(タイトルはプロコル・ハルム「GRAND HOTEL」の直訳)が
制作されますが、カバー曲の権利関係の問題が解消されずお蔵入りになっています。

band427.jpg

小原礼が大村憲司、林立夫、村上秀一らと「バンブー」結成のため脱退したため、
高橋幸宏の誘いで後藤次利が参加するなどメンバーも刷新するも
前作、黒船までの革命的なサウンドの勢いは全く失せ、お気楽な雰囲気漂う統一感のない
スタジオ最終作品。

その原因はクリスとミカが恋仲になったことでクリスと加藤の関係がギクシャクしたためか?、
バンドのオリジナリティを際立たせていたミカさんの存在感が薄いためだと思います。



バンドは、ロキシーミュージックのサイレン発売時の全英ツアーのオープニングアクトを
務めますが加藤とミカが離婚することになりバンドはあっけなく解散してしまいます。

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