2017-07

The Apryl Fool/エイプリル・フール - 1969.10.15 Wed









[sales data]
1969/10/15
[producer]
エイプリル・フール
[member]
小坂忠(vo)
柳田ヒロ(key)
菊池英二(g)
細野晴臣(b)
松本隆(ds)




はっぴいえんど生誕前夜GS~ロック過渡期のサイケデリックサウンド。
元々は小坂忠、柳田ヒロが在籍していたGSバンドのフローラルがモンキーズ・ファン・クラブ
日本支部が応援するグループとして売り出され、アルバム制作の話が出た頃に
柳田の兄の友人宅のパーティーで知り合った菊池英二、細野晴臣、松本隆をメンバーに加え
フローラルを再編したのがこのエイプリル・フールとなります。

当時アート・ロックと呼ばれていたアイアン・バタフライ、ヴァニラ・ファッジなど
オルガンロックを中心としたハード~プログレ志向の柳田とシンプルな描写を追求する
細野の見解が対立し半年ほどで解散。
小坂忠はロックミュージカル「HAIR」出演し、柳田ヒロは人気セッションキーボディストとして
活動の側らフード・ブレイン~ソロ活動を開始し、細野&松本は「はっぴいえんど」へ。
(菊池英二氏のみ、その後の消息が全く不明)
このバンドを起点に人脈を辿って行くと70年代ほとんどの主要邦楽バンドに行き当たると
思います。
(PS)
ネット検索していたらYMOメンバーがエイプリルフールをイジッタ大変面白いネタ
を見つけましたのでご参笑ください。

スポンサーサイト

見るまえに跳べ/岡林信康 - 1970.06.15 Mon









[sales data]
1970年6月
[producer]
早川義夫
[member]
岡林信康(vo/g)
大瀧栄一(g)
鈴木茂(g)
細野晴臣(b)
松本隆(ds)
吉田日出子(vo)
稲葉正三(b)
木田高介(fl)
渡辺勝(org)
渡辺勝(p)




タイトルは大江健三郎の著書から拝借。



60年代末期、資本主義による高度成長と理想の世界のギャップで混沌とする世の中に乗じ、
メッセージ色の強いプロテストソングで一世を風靡しますが
本人の意思と関係なく「反戦フォークの旗手」「フォークの神様」などあらぬイメージを
押し付けてくる周囲に嫌気がさし1969年9月「下痢を治しに行ってきます」と書置きし
一時蒸発。
その間潜伏先の友人宅でプロテスタントフォークの旗手だったボブ・ディランが
ザ・バンドを引き連れてロック化したアルバムを聴きこんで、強く影響を受け同URC所属の
はっぴいえんどの協力で制作したソロ2nd。
(注)
このアルバムからはっぴいえんどはヴァレンタイン・ブルーから改名(1970/3)
松本談
「『はっぴいえんど』という詞をぼくが書いて、細野さんが曲を作って、細野さんと
車に乗ってる時に急に「松本、はっぴいえんどの方がいい」ということになって
グループ名が決まったんだよね。
『はっぴい』でも『えんど』でもない『はっぴ「いいえ」んど』」

岡林さんは小学校低学年の頃からリアルタイムに知っていて、それは本人というより
近所の年長のお兄さんが朝のテレビ番組のコーナーの「子供のど自慢」だったか
「勝ち抜き歌合戦」だかに出演して「友よ」を歌ったのでよく覚えています。

このアルバムが岡林本人のターニングポイントの作品だとかはっぴいえんどがバックで
演ってるなんてことは後から知ることになるのですが、はっぴいえんどメンバーが
岡林氏とのジョイント時期に社会派ソングに手を染めたことを語ることは皆無で
(現在に至るまでの再接点もなし)ある意味、黒歴史として黙殺しているのかもしれません(笑)



ちなみに早川義夫のカバー曲「NHKに捧げる歌」は当時の恋人、吉田日出子とのデュエット曲。



更に余談ですがドラマ「愛という名のもとに」(野島伸司脚本/鈴木保奈美主演)の最終回は
「私達の望むものは」という岡林の同曲がタイトルとなり楽曲も効果的に使われてましたね。
(個人的にはチョロが死んじゃったのが大ショックでした(苦笑)

はっぴいえんど(通称:ゆでめん) - 1970.08.05 Wed









[sales data]
1970年8月5日
[producer]
秦政明
[member]
鈴木茂(g)
大滝詠一(vo/g)
細野晴臣(vo/b/key/g)
松本隆(ds/per)



YMOの再特集を編集していて「しまった」と後悔したのは、やるならはっぴいえんど~
ティン・パン・アレイ周辺から時系列に整理すれば良かったなと・・・

happyend.jpg
実は、昨年末NHK-BSで大瀧さんの一周忌に合わせた企画で、
はっぴいえんどの風街ろまんのマルチテープが発見されたということで、
細野・松本・鈴木の3人が集まってマルチトラックを聴きながら
当時を語るという特番があり、既に何回も聴いたアルバムだったんですが、
まだまだ知らない音があることに気づかされ、
もしかしたらこのはっぴいえんどのアルバムは今後も聴くたびにどんどん印象が
変わるのではないかと思い、年明け真っ先に再編集作業に取り掛かろうと
思っていたのですが、ブログの移転作業準備にかまけて企画を保留にしたまま
忘れてました(苦笑)

で遅まきながら今年のG.W.は、「はっぴいえんどとその仲間達」と題して
はっぴいえんど~ティン・パン・アレイ周辺をざっくりやってみようかと。

[はっぴいえんど結成の推移]
エイプリール解散後の細野&松本に細野と洋楽アルバム情報同好会の仲間だった
大瀧が加わり、林立夫、小原礼のスカイから鈴木を迎えた4人で
バレンタインブルーを結成(1969/9)
遠藤賢司のniyagoレコーディング後、はっぴいえんどに改名(1970/3)
はっぴいえんど名義で岡林信康「見るまえに跳べ」レコーディング参加(1970/3~4)
通称「ゆでめん」と呼ばれる本作品をアオイスタジオで1970年4月9-12日の5日間で録音。
はっぴいえんど結成の詳細はこの細野さんのインタビューをご参照ください

メンバー4人の共通の思いは当時人気のGSは歌謡曲の延長でつまらない、
フォークはメロディと歌詞は面白いけどリズムが駄目で今までにない
何か新しいもの(somthing newというよりニュアンス的にはsomething else)を
作りたいと強く考えていたそうです。

松本談
「ジャックスの「からっぽの世界」の歌詞に影響を受け、この曲がなければ
はっぴいえんどはなかったかもしれない」

jacks.jpg

バッファロー・スプリングフィールド、モビー・グレープ、プロコル・ハルムを
模倣した大瀧と細野の音楽性に「日本語によるロック」の仕掛け人である
松本がダブルミーニングなどの技法を積極的に歌詞に取り入れ、
都市に暮らす人々の心象風景を「ですます」調で描き、ここにはっぴいえんどの
something else(説明できない何か)が生まれます。

大瀧談
「レコーディングが終わった後は全員が「やったなぁ」って感じだった。
朝になって外へ出たらすごく清々しくて。
その時、鈴木茂が「やあ、すがやかな天気だなあ」って言ったんだよ。
爽やかと清々しいとを足しちゃったんだよね。でも「すがやか」っていう
一語に尽きたね、全員が。で、ものすごくいい天気だったんだよ」

細野談(春よ来いについて)
「彼(大瀧)の存在は、僕には大きいところがあって、宮沢賢治と同郷人という、
なんか東北の暗い懐の深さを感じた。そこを松本隆は引っ張り出してきた。
大瀧にとっては「春よ来い」は面白くない歌だったと思う。
こたつに入る暗いイメージは、現実そのものだったからね。
大瀧も音楽的な人間だから、詞のことはあまり深く考えずに、言われたとおりに、
出来上がった詞を忠実に歌ってたのね。彼はバッファロー・スプリングフィールドの
スティーヴン・スティルスの歌い方や曲作りを勉強したり、スティルスと
リッチー・フューレイの歌い方を一つにしようとしたり、そういう所では
マニアックに音楽をやっていたんですよね」

本作品はニュー・ミュージック・マガジン'71年4月号の第2回レコード賞で
「日本のロック大賞」を受賞。
(第1回レコード大賞は岡林信康のわたしを断罪せよ

URC系のアーチストが上位を占めることに対しフラワー・トラヴェリン・バンドの
内田裕也氏が難癖つけて世にいう日本語ロック論争が起こりました。
日本語がロックに溶け込んだとは思えませんが、やはりこのアルバム前後で
「日本語とロック」の認識は随分変わったと思います。
今ではチャラチャラした英語だか日本語だか分からない聴き取り難い語呂合わせ造語で
格好良く踊って歌えるリズムありきな歌が多いように思いますが「言葉」には
魂が篭っていること(言魂)を強く認識して歌って欲しいとおじさんは思います。

岡林信康コンサート(1970年12月1日神田共立講堂) - 1970.12.01 Tue









[sales data]
1971年2月
[producer]
unknown
[member]
岡林信康
高田渡
加川良
はっぴいえんど




フォークからロックへの転換、しんどいライヴツアー、外圧の増加と人間関係の葛藤など
かなりイッパイイッパイの時期のライヴで「わたしを断罪せよ」「見るまえに跳べ」から
選曲された岡林のある意味、直後に下り坂を迎える頂点を記録した作品。
(1970年12月1日東京神田共立講堂)

URCならではですが、ゲストの高田渡、加川良、はっぴいえんどの単独演奏コーナーも
きっちり収録されていてライヴではなく「コンサート」と称されていた時代の記録として
大変興味深い内容です。
前半は弾き語り、後半ははっぴいえんどを従えたロックサウンドでアルバムの一番の聴き所は
ヤケクソ気味の岡林のボーカルを煽るような鈴木茂のギターが炸裂する「私たちの望むものは」です。
(PS)
はっぴいえんどが岡林のバックを演奏したのは1970/4/24~1971/1/21まで。

ごあいさつ/高田渡 - 1971.06.01 Tue









[sales data]
1971年6月1日
[producer]
早川義夫
[member]
高田渡(vo/g)
池田光夫(bandneon)
石田順二(fiddle)
中川イサト(g)
木田高介(p)
岩井宏(banjo)
加川良(bvo)
遠藤憲司(bvo)
はっぴいえんど






1968年、高石(友也)事務所からURCレーベルの記念すべき第1弾でプロデビューし、
京都を中心に活躍していましたが、結婚を機に事務所を辞め(>キングレコードに移籍)
吉祥寺に引越し、現代詩をフォークにのせるスタイルを確立させたメジャー・デビュー作。
プロデュースは飲み友達の早川義夫。
中川イサト、加川良、遠藤賢司の他、はっぴいえんどが4曲に参加。

実は高田さんの楽曲は洋楽のパクリ曲が多いのですが、ある方の名言を引用させていただくと

「高田渡の曲は洋楽のそれとわかるパクリ曲であるが、本人自身がオリジナルなので
大目に見られている人徳者である」(笑)

曲数が多いほど印税が沢山もらえると勘違いしたため豪華16曲入りになったとの
逸話もあります。



この後、吉祥寺で武蔵野タンポポ団を結成し以後吉祥寺フォークのドンと呼ばれます。
(2005年4月16日没)

iseya.jpg

尚、高田渡が生前愛した焼き鳥屋いせや総本店は2008年ビルに様変わりしちゃいましたが
まだ昔の風情で営業してますので吉祥寺にお越しの際は是非お立ち寄りください。
(味はともかく滅茶苦茶安いです(笑)

Prev «  | TOP |  » Next

ブログ案内

縞梟

Author:縞梟
ブログ概要はこちらをご参照ください

検索フォーム

最新コメント

カテゴリ

洋楽 (947)
Live In Japan(黒船襲来) (43)
Albert Lee (3)
Allman Brothers Band (11)
Andy Summers (7)
The Band (13)
The Beatles関連 (9)
The Byrds (10)
Bill Bruford (16)
Bill Laswell (3)
Billy Preston (4)
Bob Dylan (17)
Cactus (2)
Caleb Quaye/ Hookfoot (5)
Camel (2)
Colosseum/Tempest (12)
Cozy Powell (9)
Cream (8)
C,S,N & Young関連 (10)
David Bowie (42)
Dave Mason (5)
David Sylvian (7)
Deep Purple関連 (15)
Delaney & Bonnie (7)
Eagles (5)
Emerson Lake and Palmer(E.L.P) (33)
Electric Light Orchestra(E.L.O) (4)
Emmylou Harris (6)
Eno (8)
Eric Clapton (13)
Faces/Small Faces (4)
Focus (15)
Frank Zappa (19)
Frank Zappa関連 (2)
Frankie Miller (7)
Fred Frith (2)
Free (1)
Gary Moore (11)
Genesis (4)
Gong (14)
Gram Parsons (4)
Grand Funk Railroad (3)
Gurvitz Brothers (3)
Humble Pie (2)
Ian Gillan Band (11)
Jack Bruce (12)
Jackson Browne (2)
Jan Akkerman (11)
Jeff Beck (8)
Jimi Hendrix (42)
Joni Mitchell (7)
Kevin Ayers (6)
King Crimson (48)
King Crimson関連 (16)
The Kinks (6)
Led Zeppelin (9)
Little Feat (11)
Lou Reed (7)
Lynyrd Skynyrd (5)
Magma (4)
Max Middleton (7)
Mick Ronson (5)
Mike Bloomfield (7)
The Mountain (3)
Neal Schon (3)
Neil Young (4)
Nicky Hopkins (10)
Nico (6)
Nucleus (4)
Paul Butterfield (7)
Peter Banks (8)
Peter Frampton (2)
Peter Gabriel (10)
Peter Green (3)
Phil Manzanera (20)
Pink Floyd (2)
Pink Floyd関連 (2)
Poco (5)
Procol Harum (11)
Queen (4)
Rainbow (17)
RMS(Ray Russell/Mo Foster/Simon Phillips) (10)
Robin Trower (6)
Rolling Stones (8)
Rolling Stones関連 (2)
Roxy Music (6)
Roy Buchanan (3)
Renaissance (2)
Santana (3)
Soft Machine (6)
Spencer Davis Group (3)
Steve Hackett (13)
Steve Hillage (7)
Steve Miller Band (2)
Terry Bozzio (7)
Tommy Bolin (10)
UK (4)
Velvet Underground (7)
Whitesnake (16)
Wishbone Ash (0)
The Who (8)
Yardbirds (6)
YES (4)
カテゴリ外(洋楽) (49)
ジャズ・フュージョン (398)
Al Di Meola (10)
Allan Holdsworth (18)
Billy Cobham (13)
Brecker Brothers (10)
David Torn (7)
Frank Gambale (4)
Herbie Hancock (5)
Jean-Luc Ponty (8)
Jeff Berlin (6)
John Coltrane (1)
John Mclaughlin (21)
John McLaughlin関連 (2)
John Scofield (20)
John Tropea (7)
Jonas Hellborg (3)
Larry Coryell (6)
Lee Ritenour (3)
Lenny White (5)
Mark Nauseef (4)
Mahavishnu Orchestra (15)
McCoy Tyner (3)
Mike Stern (13)
Miles Davis (18)
Pat Metheny (10)
Pat Metheny関連 (3)
Return To Forever (13)
Stanley Clarke (11)
Steve Khan (5)
Stuff (8)
Tony Williams (9)
Weather Report (25)
大村憲司 (6)
パラシュート (8)
深町純 (5)
増尾好秋 (6)
マライア (7)
森園勝敏 (10)
渡辺香津美 (19)
渡辺貞夫 (4)
カテゴリ外(ジャズ・フュージョン) (47)
邦楽 (600)
あがた森魚 (5)
荒井由実 (4)
井上陽水 (12)
ウエスト・ロード・ブルース・バンド(山岸潤史) (4)
遠藤賢司 (28)
小川美潮 (11)
大瀧詠一 (6)
久保田麻琴(サンディー&ザ・サンセッツ) (3)
カルメン・マキ (13)
クラムボン (5)
クリエイション/竹田和夫 (27)
コシミハル (9)
ゴールデン・カップス/エディ藩 (11)
サディスティック・ミカ・バンド/サディスティックス (16)
サンハウス/シーナ&ザ・ロケッツ (11)
鈴木慶一 (3)
鈴木賢司 (6)
鈴木茂 (10)
ズボンズ (5)
ソウル・フラワー・ユニオン/ニューエスト・モデル (28)
高中正義 (4)
ちわきまゆみ (8)
陳信輝 (6)
戸川純 (9)
西岡恭蔵(ザ・ディランⅡ) (8)
人間椅子 (7)
BOW WOW (10)
はっぴいえんど~ティン・パン・アレイ関連 (33)
ハプニングス・フォー (7)
早川義夫(ジャックス) (6)
浜田麻里 (6)
パンタ/頭脳警察 (18)
ヒート・ウェイヴ/山口洋 (22)
フラワー・トラベリン・バンド (6)
ボ・ガンボス/どんと (27)
細野晴臣 (22)
Boat/Natsumen (12)
紫(沖縄ロック) (10)
村八分(山口冨士夫) (7)
ザ・モップス (6)
柳ジョージ (6)
矢野顕子 (13)
山内テツ (3)
山下達郎 (6)
Lazy~Loudness (18)
YMO/坂本/高橋関連 (19)
wha-ha-ha~はにわちゃん (4)
日本のプログレバンド (11)
岡野ハジメ (4)
成毛滋 (6)
ファー・イースト・ファミリー・バンド (6)
柳田ヒロ (7)
四人囃子 (15)
アニメ (10)
カテゴリ外(邦楽) (21)
その他(戯言・雑記) (88)
縞梟的笑論文 (12)
パチスロ (54)
お悔やみ (15)

記事画像

リンク

このブログをリンクに追加する