2018-07

In Paris Festival International De Jazz/Miles Davis Tadd Damerson Quintet - 1949.05.08 Sun









[sales data]
1977
[producer]
Bruce Lundvall
Henri Renaud
[member]
Miles Davis(tp)
Tadd Dameron(p)
Barney Spieler(b)
Kenny Clarke(ds)
James Moody(sax)

miles 1


コロンビア期のマイルスBOX完全視聴計画(別称マイルスプロジェクト)がとん挫してから
早数年が経ちました(苦笑)



先日、私のJazz師匠からマイルス関係の重い宿題が届いたこともあり、意を決し本日より
約1か月かけて「マイルスとは何ぞや?」の深い謎解きに再挑戦したいと思います。

いつもこのマイルスプロジェクトがとん挫する原因は興味のある電化マイルスに行き着くまでの
数多の純ジャズ名作品の良さが理解できず、まだジャズを聴く耳が出来ていないと
失意の元、投げ出してしまったのですが、トニー・ウィリアムス参加後の作品を一通り
聴き通したことと、アニメ「響け!ユーフォニアム」視聴後、管楽器の苦手意識が無くなり
今回は完遂できるのはないかと自信がみなぎっております。



マイルスの記念すべき初レコーディングは1945年のライオネル・ハンプトンの楽団に所属していた
ハービー・フィールズの録音だそうですが、マイルスのメジャーな活動はPrestigeに在籍した
1951年頃からなので、40年代のマイルスを聴きたければこれ1枚で十分の作品だそうですが
同時期に「クールの誕生」というビバップとは対照的なモダン・ジャズの記念碑的作品を
録音しています)



本作は1949年、パリ国際ジャズフェスティバルの実況録音盤。
(May 8~15, 1949, Live at Salle Pleyel, Paris)

タッド・ダメロン(p)との5重奏団によるライブ(この頃マイルスは23歳)



この頃のパリではビバップがジャズの最先端で、チャーリー・パーカーが圧倒的な人気を誇り
彼のバンドでトランペットを吹いていたマイルスに注目が集まり、チャーリー・パーカー・クインテットと
対バンという形でこのジャズフェスにタッド・ダメロンと双頭クインテットとして
招待された時にラジオで生放送された音源で、奇跡的にその放送を録音していた人がいて
そのオープン・リールをコロンビアが買い取り、引退状態にあった1977年にリリースされた
ものだそうです。

マイルスはもう既にマイルスなんですが、ドラムのケニー・クラークも尻に火が付いたような
熱いドラムを聴かせてくれます。
(もう一人の主人公タッド・ダメロンのピアノは録音状態が悪いため、もう誰も弾かないような
埃をかぶったピアノを調律したような質の悪い音色になってしまっていて勿体ない感じです)

miles2_20180421183612b48.jpg

今回、マイルスにとって初めての海外旅行だったパリで手厚い歓待を受け
ピカソやサルトルや恋仲になったジュリエット・グレコなど文化・芸能人と交流し、
サルトルからは「パリに住め」と言われたとの逸話が残るなど
「物事の見方を完全に変えられてしまった」というほどのターニング・ポイントとなる
パリ公演だったそうです。

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Round About Midnight/Miles Davis - 1957.03.06 Wed









[sales data]
1957/3/6
[producer]
George Avakian
[member]
Miles Davis(tp)
Paul Chambers(b)
John Coltrane(sax)
Red Garland(p)
Philly Joe Jones(ds)




ジャズ名盤を前にすると常に「歴史が証明した名盤たる所以が自分に分かるだろうか?」
という強い不安に襲われ、お香を炊いたりワインをグラスに傾けたりと心に余裕を持って
「さぁジャズ聴きますよ」というかしこまった聴き方をしていたことを反省し
よくよく考えれば1950年代のマイルスに夢中になっていたオンタイムな若者は
そんなケッタイな音楽の聴き方はしてなかったと思うんですね。

「耳に入ってくる音楽をそのまま受け止める」(頭で音楽を聴かない)

今回、マイルスプロジェクトを進めるにあたって今までと大きく違うのは構えず聴くという
スタイルに改め、良さが分かる分からないということに重きを置かず、とにかく音楽を止めず
ナガラ作業的に3~4回リピート演奏して、感じる部分があったらそこを重点的に
聴いてみて文章に興すことにしました。
何もジャズ識者と感想が同じでなければならないなんて規則はないわけですから
気楽に行きたいところですがマイルスとコルトレーンの名前が一緒に目に入り
少々ビビり気味(苦笑)

miles-davis-and-john-coltrane.jpg

マイルスがプレステッジからコロンビアに移籍して知名度がワールドワイドになり
JAZZ界の帝王と呼ばれるようになった作品です。

1955年ニューポート・ジャズ・フェスティバルでコロムビアのジョージ・アヴァキャン氏の
目に留まり、コロムビアとの契約に至り1955年10月26日にコロンビアで最初のレコーディングを行いますが
プレスティッジ・レコードからも残りの契約の履行を要請されたため、1956年5月11日と10月26日の
二日間でプレスティッジのためにレコーディングを行い
『ワーキン』『スティーミン』『リラクシン』『クッキン』4枚として発表したことから、
このセッションは、俗に「マラソン・セッション」と呼ばれているそうです。

純ジャズが苦手な頃はアルバムの音は「ジャズ」としてしか耳に入ってこなかったのですが
マイルスやコルトレーンが音に命を吹き込み画が浮かぶようになったというか
ギター小僧だった時にマイケル・シェンカーやリッチー・ブラックモアがギターを弾く
イメージが沸いたのと同じレベルでジャズを聴けるようになったことに自分の成長を感じます
つまり音楽を立体的に聴くことができたらOKって感じです(笑)
(昨今の映像重視のPVは想像力をかきたてないばかりか音を立体的に聴かせないため
平面的なものに変換してしまい本来の音の深みを伝えられなくなってしまっていると思います)

セロニアス・モンクが書いた表題曲はギル・エヴェンスがあるシンガーのために
アレンジしていたもので、それをたまたまマイルスが聴いて「レコーディングに使っていいか?」と
聞いてきたのでOKを出したといういきさつがあるようです。
しかしアレンジ料も未払いで名前もノンクレジットなのをギルはマイルスらしいとぼやいてますが
これが契機になってマイルスのレコーディングに呼ばれるようになったそうです。


Miles Ahead/Miles Davis - 1957.10.21 Mon









[sales data]
1957/10/21
[producer]
George Avakian
Cal Lampley
[member]
Miles Davis(flugelhorn)
Ernie Royal(tp)
Bernie Glow(tp)
Louis Mucci(tp)
Taft Jordan(tp)
John Carisi(tp)
Frank Rehak(trombone)
Jimmy Cleveland(trombone)
Joe Bennett(trombone)
Tom Mitchell(b trombone)
Willie Ruff(French horn)
Tony Miranda(French horn)
Bill Barber(tuba)
Romeo Penque(fl/clarinet)
Sid Cooper(fl/clarinet)
Lee Konitz(sax)
Danny Bank(b clarinet)
Paul Chambers(b)
Arthur Taylor(ds)
Jim Buffington(French horn)
Wynton Kelly(p)
Gil Evans(arranger)




19人のしもべを従えた初のビッグバンド形態の録音でマイルスはトランペットではなく
フリューゲルホルンを吹いています。
(本作はちゃんとOrchestra under direction of Gil Evansとクレジットされていますが
ギル・エヴァンスを含めてメンバーを数えると21人いるので変だな?と思っていたら
どうやら5回行われた内の2回のセッションはメンバーの入れ替えがあり
(5/23)Tony Miranda→Jim Buffington(5/27)Sid Cooper→Wynton Kelly
総数としての19人は維持されていました)



フリューゲルホルンの形はトランペットに似ているのに何故ホルン?と疑問に思い
少し調べてみると全長・音域や、使うマウスピースのリムやカップの大きさなど、
トランペットと共通する点が多いことからトランペット奏者が持ち替えて使うことが多く、
そのためトランペット奏者が使いやすいように形状などが変更されていった結果、
現在のトランペットと似たような形になったとのことで音色は、トランペットと比較して、
より太く、一般に「より豊かで暗い」「甘美」と形容されるようです。

ビッグバンド形態がマイルスの強い要望によって実現したものなのかは分かりませんが
ダンスホール向きの踊れるジャズが白人の購買層にも受けてマイルスが商業的に大成功を収めた
最初の作品になります。

マイルスのアルバムにはジャケット違いのアルバムが何枚か存在するようで
最初はセレブ白人女性がヨットに乗っている写真が使われていたようですが
マイルスが嫌がってラッパジャケに差し替えたようです。



推測するとコロンビアはジャケットに白人女性を使うことで白人購買層の黒人差別の抵抗感を和らげ、
アルバムを購入させる意図があったのではないかと思います。
(白人嫌いのマイルスにとって気分の良いものでなかったことは想像にたやすい)

At Newport 1958/Miles Davis - 1958.07.03 Thu









[sales data]
1964
[producer]
Teo Macero
Bob Belden
Michael Cuscuna
[member]
Miles Davis(tp)
Cannonball Adderley(sax)
John Coltrane(sax)
Bill Evans(p)
Paul Chambers(b)
Jimmy Cobb(ds)
Red Garland(p)
Philly Joe Jones(ds)




1958年7月3日 Newport Fess 1958

元々1964年に「Miles & Monk at Newport」というモンクさんの1963年の同フェス音源(4曲)との
カップリングという形で発売されたものに3曲を追加してマイルス演奏だけに再編集したものです。
(現在は「Miles & Monk at Newport」のCDも未発曲を追加し完全版になっているようです)



「1958 Miles」しかり「At Newport 1958」しかりでメンバーは同じなのですが
ジャズ最強盤の「Kind Of Blue」とは異質(かなりラフ)で多分、1958年の
マイルス・デイヴィスはこれが普段通りのマイルスで1959年3月&4月に録音された
「Kind Of Blue」には何らかの強い霊力が働いたと考えるのが妥当だと思います。



尚、ライカを持つマイルスのジャケットのせいで?カメラ愛好家の愛聴盤なのだとか。

Milestones/Miles Davis - 1958.09.02 Tue









[sales data]
1958/9/2
[producer]
George Avakian
[member]
Miles Davis(tp/p)
Cannonball Adderley(sax)
John Coltrane(sax)
Red Garland(p)
Paul Chambers(b)
Philly Joe Jones(ds)




クレジットされている参加ミュージシャンの名前を見るだけでめまいを覚えます(笑)

1曲目のDr.Jackleからのかっ飛び方が半端ない・・・
スーパーカーのギアを上げたり下げたりのスリリングな曲配置です。

ジャズ素人の最初の印象はようやくマイルスの楽曲でも知っている曲に出会えて一安心(笑)
ラジオなどでよく聴いたせいか「Milestone」のメロディは潜在的にあるswing系ジャズの
の苦手意識を和らげてくれます。
(マイルスをメロディで聴くなんて邪道なんですけどね(苦笑)



「Sid's Ahead」でマイルスがピアノを弾いているのはレッド・ガーランドが喧嘩の末
怒って帰ってしまったから、仕方なくマイルスが弾いたとのことです。
この頃から盟友レッド・ガーラントと音楽性が合わなくなったことからこの後ビル・エバンスを
起用することになるのですが、その未来に「Kind Of Blue」があることを未だ誰も知らない・・・

miles4_201804221256194dc.jpg

M「そこはそうじゃねえよ!こうだよ!」
G「(うぜえなぁ・・・)」

Jazz at the Plaza Vol.1/Miles Davis - 1958.09.09 Tue









[sales data]
1973/9/28
[producer]
Teo Macero
[member]
Miles Davis(tp)
Cannonball Adderley(sax)
John Coltrane(sax)
Bill Evans(p)
Paul Chambers(b)
Jimmy Cobb(ds)




Recorded in September 9, 1958, at the Persian Room, Plaza Hotel, NYC

ニューヨークのプラザホテルで開催されたコロンビアレコード関係者を集めたパーティーの
ライヴ演奏で同イベントに出演したデューク・エリントンの演奏はVol.2としてリリースされています)


(ジャケットが似ているので重複買いに注意)

1973年に発掘された1958年マイルスバンド物(「Kind Of Blue」録音6か月前の演奏)ですが
元々レコード化の予定がなかったため、演奏マイクだけで録音した感じで、会場の
ざわめきなども拾ってしまっていて、アナログ時代に比べるとリミックス(曲順も当日の演奏順に変更)
などで音質は向上しているようですが、ステージマイクが数本しかないのかマイルスがマイクから
離れると音が小さくなるという(笑)音のバランスが悪いのが気になる程度で演奏は抜群です。

ここで展開されている演奏も「Kind Of Blue」とは異質で、ジャズ専門家は誰もが
「モード奏法」ではないためと書いているのですが、その「モード奏法」というのが
何だかよく分からない身としては「モードの原理を理解していなければジャズはわからないのでは?」と
思っていたら、後藤雅洋さんが「ジャズ初心者に勇気を与えてくれる一文」を提供されており
今は「聴こえ方の違い」があるとの認識程度で楽しむようにしています(笑)

Porgy And Bess/Miles Davis - 1959.03.09 Mon









[sales data]
1959/3/9
[producer]
Teo Macero
Cal Lampley
[member]
Miles Davis(tp/flugelhorn)
Ernie Royal(tp)
Bernie Glow(tp)
Johnny Coles(tp)
Louis Mucci(tp)
Dick Hixon(trombone)
Frank Rehak(trombone)
Jimmy Cleveland(trombone)
Joe Bennett(trombone)
Willie Ruff(horn)
Julius Watkins(horn)
Gunther Schuller(horn)
Bill Barber(tuba)
Phil Bodner(fl/clarinet)
Jerome Richardson(fl/clarinet)
Romeo Penque(fl/clarinet)
Cannonball Adderley(sax)
Danny Bank(b fl/b clarinet)
Paul Chambers(b)
Philly Joe Jones(ds)
Jimmy Cobb(ds)
Gil Evans(arranger/conductor)





「ポーギーとベス」はジョージ・ガーシュウィンが1935年に作曲したミュージカルオペラで
1920年代初頭の南部の町に住む貧しいアフリカ系アメリカ人の生活を描いており、
ジャズや黒人音楽のイディオムを用いて作曲されており登場人物は1人の白人を除き全て黒人で
ミュージカルの先駆的なものなのだそうです。

前年(1957年)にはルイ・アームストロングとエラ・フィッツジェラルドのアルバム
「ポギーとベス」もリリースされそれに続く形でリリースされた作品です。



「ポーギーとベス」は知らなくても今やジャズスタンダードナンバーのように扱われている
「サマータイム」はご存知のはず。

常に時代に先駆けたものに興味を抱いていたマイルスがビッグバンド形式の
ジャズオーケストラに首を突っ込んでいたのは盟友ギル・エヴァンスのそそのかしだとは
思いますが、電化マイルス時代でも楽器が電気化したことで一つの楽器で大きな音が
出せるようになったことを考えれば、マイルスの頭に中にあった電化マイルスバンドの編成は
小人数制のジャズオーケストラだったのかもしれません。


Kind of Blue/Miles Davis - 1959.08.17 Mon









[sales data]
1959/8/17
(Rec:1959/3/2&4/22)
[producer]
Teo Macero
Irving Townsend
[member]
Miles Davis(tp)
Cannonball Adderley(sax)
John Coltrane(sax)
Bill Evans(p)
Paul Chambers(b)
Jimmy Cobb(ds)
Wynton Kelly(p)




1940年代に確立したビバップから1960年代終盤の「エレクトリック・ジャズ」直前までの
ジャズの総称「モダンジャズ」の決定盤。

ジャズの専門用語で言うモード手法を完成させた作品ということで1960年代の音楽シーンを占う
先駆けアルバムとして史上最多の売上枚数を誇るジャズアルバムでジャズファンなら
必ず通る定番中の定盤。

ちなみに個人的な新しい10年(70年代/80年代)を迎える時代を区切る名盤は
[1970年代] Sgt Peppers Lonely Hearts Club Band/Beatles(1967)
[1980年代] The Wall/Pink Floyd(1979)

実はこの頃バンドメンバーのベクトルはマイルスとは異なった方向を向いており
コルトレーンはとにかくマイルスバンドを抜けたいという思いが強く、
(このブログ筆者の「マイルス・デイヴィス・バンドの辞め際」でのコルトレーンが
なかなかマイルス本人に辞めると言いだせない件は面白いです(笑)

ビル・エヴァンスは白人ゆえの逆差別に苦しみ、録音当時、既にマイルスバンドから脱退し、
ウィントン・ケリーが後任になっていましたが、マイルスが本作録音のため、
モード手法への造詣が深いエヴァンスを一時的に起用しています。
(ウィントン・ケリーはFREDDIE FREELOADER1曲のみ演奏)

ビル・エヴァンスの脱退についてのマイルス談
「ビルがバンドを去る原因になったいくつかの事柄に、オレは本当に腹を立てた。
たとえば、バンドにいるたった一人の白人というだけで、何人かの黒人連中がした仕打ちだ。
ジャズ界最高のバンドで、ギャラも最高なんだから、黒人のピアニストを雇うべきだなんて考えてる野郎が
たくさんいたんだ。もちろん、オレはそんなことにかまっちゃいない。
いつだって最高のミュージシャンが欲しいだけだ。黒だろうが白だろうが、青でも赤でも黄でも、
なんだっていい。オレの望むことを演奏できるミュージシャンなら、それだけで良かった。
肌の色が原因で、ビルに馬鹿げたことが起きていて、居心地が悪いってことはわかっていた。
奴はとても傷つきやすい人間だったから、連中が奴を嫌な気分にさせるのは簡単なことだった。
それに、ビルの演奏は繊細すぎてスピード感や激しさが足りないと言う連中もいた。
こんなことやツアーの問題やらで、自分の音楽ができる自分のバンドをやりたいという気持ちが
強くなってしまったんだ。」

上記のような制作背景を聞き知った上でこの作品を聴くことは全く意味がないのと同様に
必ずこの作品評で使われる常套文
「マイルスがモード手法を完成させた名盤中の名盤」「1960年代を占う先駆け的アルバム」
ウンザリです・・・

この作品を聴く前に無駄なプレッシャーがありまして、それはこの作品の良さが分からなかったら
どうしようというジャズ素人丸出しのコンプレックスでして、こういう歴史的名盤を聴く時、
評論家の文章に書き写された音楽と違う感想を持ったらという恐怖は新しい音楽に切り込む時の
大きな弊害になります(特にマイルスは(笑)

この作品が時代やジャンルを超えて実に多くの音楽ファンに愛されているのは
個人的に未だによく分からない「モード奏法を完成させた」とか「時代を先駆けている」という
陳腐な形容ではなく、ジャズの知識が無くても音に選ばれた猛者達の演奏に何かを感じるからです。

ある方のブログには「「文脈」で捉える表現から最も遠い場所にいるべき音楽」と書かれており
私も全くその通りだと思います。
(かくいう私もダラダラと長文になってしまい申し訳ありません(苦笑)

無駄な情報を全て取り払いジャズ評論家のオナニー評論には「So What?」(だから何だ?)な気分で
素っ裸な気分で本作を心ゆくまでお楽しみください!

The Final Tour: The Bootleg Series Vol.6/Miles Davis & John Coltrane - 1960.03.21 Mon









[sales data]
2018/3/23
[producer]
Steve Berkowitz
Michael Curscuna
Richard Seidal
[member]
Miles Davis(tp)
John Coltrane(sax)
Wynton Kelly(p)
Paul Chambers(b)
Jimmy Cobb(ds)




マイルスのBootlegシリーズの第6弾としてリリースされた作品です。

エレクトリックマイルス以前はほとんど興味がなかったので、私のジャズ師匠から
この作品が強制視聴(ノルマ)のように送られてきた時は正直困ったなと思いましたが(笑)
最近はマイルス物は何でも聴きたいという傾向になっており、時期をみてプレステッジも
ワーナー時期も挑戦したいと思います。

1960年のマイルス&コルトレーン揃い踏みの最後の欧州ツアー
(Jazz At The Philharmonic European Tour)で
フランス(3/21)、スウェーデン(3/22)、デンマーク(3/24)の3公演5ステージが
収録されています。
(最後にコルトレーンのインタビューが収録されているのですが、内容をご存知の方
ご一報いただけると幸いです)

よくよく調べてみると「Kind Of Blue」メンバーの1960年のライブ盤というのは
今まで正式にリリースされていなかったので、今頃こんな貴重な音源が出てくることに驚きです。

神盤「Kind Of Blue」の再現というわけにはいきませんが、アルバムからは
So Whatが3回、All Bluesが2回演奏されています。

マイルスとコルトレーンの化学反応なんちゃらとか二人の合わせ持つパワーが頂点にあった瞬間とか
作品紹介にあるのですが、私は未だいわゆるスウイング系は耳で聴いてしまい、
メロディとして認識してしまっている点でこの二人の組み合わせの良さは世間一般の
それではありません。
それはあまりにもコルトレーンが「神の音楽」と奉られている重さのせいで近寄りがたい
イメージがあるからなのですが、きっとマイルスと同じようにダラダラ聴き流しながら
接していけばいいんだろうなと思いつつ、今はなかなかコルトレーンに手が出ません(笑)
(今の興味がウィントン・ケリー>ウエス・モンゴメリーに推移していることが自然かなと)

しかしそんな神格化されているコルトレーンですが、実はマイルスバンドを辞めたいことを
マイルス本人に長い間なかなか言い出せず、うじうじしている人間味ある様子が
こちらの方のブログ」に記されているのでご紹介しておきます。

このツアー中のコルトレーンの心境は「やっとマイルスから解放される」というもので
演奏はきっちりこなしていますが、嬉しさのあまり?力み過ぎてパリ公演ではブーイングも
しっかり頂戴しています(笑)


Sketches of Spain/Miles Davis - 1960.07.18 Mon









[sales data]
1960/7/18
[producer]
Teo Macero
Irving Townsend
[member]
Miles Davis(tp/fluegelhorn)
Gil Evans(arranger/conductor)
Ernie Royal(tp)
Bernie Glow(tp)
Louis Mucci(tp)
Taft Jordan(tp)
Johnny Coles(tp)
Dick Hixon(trombone)
Frank Rehak(trombone)
Jimmy Buffington(french horn)
John Barrows(french horn)
Earl Chapin(french horn)
Joe Singer(french horn)
Tony Miranda(french horn)
Jimmy McAllister(tuba)
Bill Barber(tuba)
Al Block(fl)
Eddie Caine(fl)
Harold Feldman(fl)
Romeo Penque(oboe)
Harold Feldman(clarinet/oboe)
Danny Bank(b clarinet)
Jack Knitzer(bassoon)
Janet Putnam(harp)
Paul Chambers(b)
Jimmy Cobb(ds)
Elvin Jones(per)




この頃、マイルスはスペイン音楽に興味を持っておりロドリーゴの「アランフェス協奏曲」の
メロディを気にいったことからアルバム制作が決まり「マイルス・アヘッド」「ポーギーとベス」に次ぐ
マイルス&ギル・エバンスのコンビによるジャズオーケストレーション第三弾です。

本作制作には細部まで神経をとがらせ並々ならぬエネルギーを費やしたようで

マイルス談
「スケッチ・オブ・スペイン」をやり終えると、オレには何も残っていなかった。
すっかり空っぽになってしまった。完璧に、何もかもだ。感情のすべてを吐き出して、
難しい演奏を全部やり終えた後は、もう聴き返したくもなかった。」

フラメンコを基本とするスペイン歌曲の歌部分をトランペットの即興にするのが
一番難しかったとのことで、ステージで自由奔放に吹きまくるマイルスとは異なり
完璧主義のギル・エヴァンスの楽譜と難しい顔でにらめっこしながら吹いているマイルスを
想像しながら聴くのも一興(笑)




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