2017-07

Freak Out/The Mothers Of Invention - 1966.06.27 Mon









[official catalog number]
RCD 10501(001)
ザッパのアルバムはzappa.com
オフィシャルNO(#XXX)を付記します
[sales data]
1966/6/27
[producer]
Tom Wilson
[member]
Frank Zappa(g/vo)
Jimmy Carl Black(ds/per)
Ray Collins
(vo/harmonica/sound effects/etc)
Roy Estrada(b)
Elliot Ingber(g)
etc




もう随分前のことになるのですがパンタの頭脳警察というバンド名はザッパの
デビューアルバム「Freak Out」の"Who Are The Brain Police?"から命名したと知り
買ってみたのですが、素人が気軽に手を出すにはちょっととっつき難くく
すぐ売ってしまいました(苦笑)

このブログを運営していて、過去全く興味がなかったのに、突然その魅力に気づいて
虜になったアーチスト三羽烏がマイルス、マクラフリン、ザッパさんです。

長年、ザッパさんにはまれなかった理由は勝手にザッパはギタリストだと思って聴いた
数枚のアルバムが決してギターアルバムとは言い難く、又マイナーゆえ
カルトアーチストとして好きな人だけ聴いていればいいんだろうなアーチストに
認定していたのです。

ところがある日FM番組からかなり好きなフレーズのギターインストが流れてきまして
それがザッパの「イースターのスイカ」(Watermelon In Easter Hay)だったのです。



早速、収録アルバムのジョーのガレージを購入して、そのザッパの膨大な活動キャリアを
調べているうちに興味の枝葉が伸びどんどんのめり込んで、それこそ大げさではなく
「一日一雑派」状態となってしまいました(笑)

最近は安価なBOX形式で一気にアルバムを揃えられるようになったのは良いのですが
あまり聴きこんでいないアーチストに興味を持ち開拓しようと思った時に
多くの方が失敗する聴き方はアルバムをリリース順に聴こうとすることです。
(私の場合はこの聴き方でマイルスとコルトレーン、最近はマイク・スターンで
失敗しました(苦笑)
勿論、デビューアルバムからそのアーチストの魅力にはまるケースもあると思いますが
まず
「アーチストの入口」を発見することが最重要
です。
それはどちらかというと「意図していなかった方法で気づくこと」が効果的かと思います。

で冒頭に戻り、もしザッパに興味を持ってこの「Freak Out」から聴こうと思っている方が
いらしたら、それはお薦めできません。
自分はザッパの枝葉を手繰り寄せるうちにいつのまにか偉大な音楽家ザッパミュージック
全てに心通じたため?一度手放したFreak Outが本来含蓄していた
今まで聴こえなかった音まで聴こえるようになり、今ではお気に入りの1枚なのですが、
「ザッパ=ギタリスト」程度の浅い認識では到底その雑多な音楽性
(ロック、ブルース、R&B、ジャズ、映画・演劇、現代音楽など)に太刀打ちできませんので、
これから不定期にご紹介していく膨大な数のザッパ作品のどこかに
「あなたとザッパ」が握手できそうな瞬間があれば、それが「ザッパの入口」になるかと
思いますので、是非その周辺から聴いてみるようにしてください。

*****

前置き長くなりましたが、ザッパさんのデビューアルバムでロックアルバム部門の
アナログ盤では世界初の2枚組アルバムだったとのことで何でもザッパさんが
「買った人が得した気分になるように、レコードを2枚組で売ろう」と
レコード会社を説得したとの逸話があります。

ちょっと驚いたのはこのアルバムのプロデュース作業にザッパさんは関与してないんですね。
ザッパさんが他人の指示に従って演奏だけしているなんて俄かには信じがたいのですが
このアルバムも名盤らしい面白いネタに事欠かず、ボブ・ディランやサイモン&ガーファンクルの
プロデュースを担当したトム・ウィルソンはこの頃LSDでラリパッパ状態で
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ニコ、ソフト・マシーンといった
一癖も二癖もある連中のデビューアルバムを次々世に出していったことから
このアルバムもドラッグの影響下に作られたものだと決めつけられ
タイトルもLSDによる幻覚症状を表すスラングのことと誤釈されることもあったとか。

ザッパさん曰く
「フリーク・アウトとは直接的な環境や社会構造全体と自分の関わり合いを創造的に
表現するために、時代遅れになった基準を抜け出すプロセスだ。」

The Mothers Of Inventionのメンバーの他に20人近くの様々な楽器奏者名が
The Mothers Auxiliary」と紹介されていますが、これはレコード会社のMGMが
Mothers Of Inventionという名に難色を示しバンドにつける代替名として
用意していたもののようです。

ザッパさん曰く
「要するにだ、あのころはまともなミュージシャンってのはクソッタレ (motherfucker) のことで
マザーズってのはクソッタレ集団の略称のことというわけだ。実際には、そんな名前を
バンドにつけるのは思い上がりもいいところだ。なにしろ俺たちはクソッタレを名乗れるほど
立派なミュージシャンじゃなかったからな、正直言って・・・
もちろん地元のバー・バンド連中と比べれば俺たちは何光年も先を行ってたろうけど、
本当の音楽的才能ってことに関していえば、俺たちは沼のどん底にいたってのが正確だろう。」

アルバムの裏ジャケットには、ザッパが作った架空の人物スージー・クリームチーズからの
「手紙」が掲載されており、内容はマザーズがいかに奇態な連中であるかを告発し、
学校の先生から歌詞の内容を教わって以来マザーズの音楽を聴こうという同級生はいないと
書かれたもので、アルバム内でもvoiceで登場するのでスージー・クリームチーズを
実在の人物であると思い込み、コンサート会場で彼女に会えることを期待したファンも
少なくなかったそうです。

内容的にはカルトアルバムの代表作といわれますが、このアルバムには
これから天文学的にビッグバンな展開をする複雑怪奇なザッパさんの
音楽素養の全てがつまっています。
再度になりますが可能であればザッパさんを好きになってから時間をかけて
丁寧に聴いて欲しいアルバムです。

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Absolutely Free/The Mothers Of Invention - 1967.05.26 Fri









[official catalog number]
RCD 10502(002)
[sales data]
1967/5/26
[producer]
Frank Zappa
Tom Wilson
[member]
Frank Zappa(g/vo)
Jimmy Carl Black(ds)
Ray Collins(vo/etc)
Roy Estrada(b)
Billy Mundi(ds)
Don Preston(key)
Jim Fielder(g/p)
Bunk Gardner(woodwinds)




おおよそ耳心地良いリズムとフレーズとは対極のザッパミュージック炸裂!

アナログA面がAbsolutely Free、B面がThe M.O.I. American Pageantと題され、
それぞれが組曲となっているコンセプトアルバムでビートルズのサージェント・ペッパーズに
先行する事2ヶ月前にリリースされたため世界初のトータルアルバムと紹介されることも
ありますが、マイナーゆえ一般的には完全スルーな作品です(笑)

Invocation & Ritual Dance of the Young Pumpkinが聴きものですが
ジャケット中のMy Pumpkinとして写っている女性はザッパの奥さんとなるゲイルさんです。

Lumpy Gravy/Frank Zappa - 1967.08.07 Mon









[official catalog number]
RCD 10504(003)
[sales data]
1967/8/7
[producer]
Nick Venet
Frank Zappa
[member]
Frank Zappa(g/vo)
Abnuceals Emuukha
Electric Symphony Orchestra




ザッパ名義の初ソロ。
とは言ってもこのアルバムはテープコラージュによりアルバムを通して一曲という構成で
ザッパは会話のみの参加で楽器演奏はしておらず、キャピトル・レコードのプロデューサー
ニック・ヴェネットがザッパにオーケストラ・アルバムの制作を依頼したことで
たった11日でスコアを完成させAbnuceals Emuukha Electric Symphony Orchestra
というスタジオミュージシャン約60人にオーケストラ演奏させた音源を
ザッパお得意の鬼のミックス&編集技術で作りあげた作品です。

編集機材も発達していない1967年に「こんなこと」をしていた事が恐ろしい・・・
(既にKing Kongの歌メロがちょろっと聴けます)

どこかにも書きましたが、その時に演りたい音を即効で具音化するザッパ・ミュージックの
流れをつかもうと年代順に聴いたりすることは愚の骨頂で、まず自分の好きなスタイルの
時代のザッパを聴いて少しづつ前後をつついてみることをお勧めします。
仮にザッパのユーモアを解さないまま入口をこのアルバムにするとザッパの本当の魅力に
一生気づかずに寂しく悲しい音楽生活を送ってしまうことになりますので注意しましょう(笑)

We're Only In It For The Money/The Mothers Of Invention - 1968.03.04 Mon









[official catalog number]
RCD 10503(004)
[sales data]
1968/3/4
[producer]
Frank Zappa
[member]
Frank Zappa(g/vo)
Jimmy Carl Black(ds)
Roy Estrada(b)
Billy Mundi(ds)
Don Preston(key)
Bunk Gardner(woodwinds)
Ian Underwood(p)
Euclid James Sherwood(sax)
*****
Eric Clapton(speaking)
etc

WERE ONLY IN IT FOR THE MONEY2



異訳すると「俺達は金のためにやってるだけだ!」

ってそんなに売れてないから儲かってないでしょ>ザッパ先生(笑)

ザッパは大のドラッグ嫌いで当時のヒッピー文化と取り締まる側の権力を皮肉った内容です。

本作は最初、レニー・ブルースという人の漫談を取り入れた内容にする予定が
最終的にビートルズのサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドの
パロディということになったようです。
Absolutely Freeのアイディアをビートルズ関係者がパクったことへの報復という説もあり
ジャケット内側は「サージェント・ペパーズ」の悪意あるパロディです(笑)

WERE ONLY IN IT FOR THE MONEY

一聴しただけではなかなかその良さは分かりませんが、ザッパ道を極めれば極めるほど
好きになるスルメ盤の一枚のようです。
私はまだ修行途中なので良さが分かりませんが、コアファンの教えでは30回ぐらい聴けば
極意に近づけるとのことです。

ライナーでザッパは収録曲「The Chrome Plated Megaphone of Destiny」を聴く前に
カフカの「流刑地にて」を読むことを薦めており、邦盤がリリースされる時に
単行本がついてきたとか?(未確認)



マイナーネタですが"Are You Hung Up?"と"Nasal Retentive Calliope Music"の
男の声はエリック・クラプトンです。

Cruising with Ruben & The Jets/The Mothers Of Invention - 1968.12.02 Mon









[official catalog number]
RCD 10505(005)
[sales data]
1968/12/2
[producer]
Frank Zappa
[member]
Ray Collins(vo)
Frank Zappa(g/ds/p/etc)
Roy Estrada(b/etc)
Jimmy Carl Black
(lewd pulsating rhythm)
Arthur Dyer Tripp III
(lewd pulsating rhythm)
Ian Underwood
(redundant piano triplets/sax)
Don Preston
(redundant piano triplets)
Motorhead Sherwood(sax)
Bunk Gardner(sax)

ruben and the jets2


ザッパ談
「グリースたっぷりのラヴ・ソングと馬鹿げた単純さでできたアルバム」

マザーズのレコードがラジオで放送されないので偽名でリリースしたという説もありますが(笑)
ルーベン・アンド・ザ・ジェッツという架空のドゥー・ワップ・バンドを題材とした
コンセプトアルバムです。
後年、実際にルーベン・ラドロン・デ・ゲヴァラというミュージシャンが、ザッパの許可を得て
ルーベン・アンド・ザ・ジェッツというバンドが結成され、デビューアルバム(For Real(1973年)を
ザッパがプロデュースしました。

ruben and the jets

本作が1985年にCD化された際はリミックスのみならず「スタッフ・アップ・ザ・クラックス」
を除く全曲でベースとドラムスのパートが新たに録り直されたとのことです。
(オーバーダブのベースはアーサー・バーロウ、ドラムスはチャド・ワッカーマンらしいです)

アルバムは大ヒットしませんでしたが、ジョン・レノンとジョージ・ハリスンは本作を気に入り、
ザッパに電報で賛辞を伝えたという話もあります。

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