2017-06

Down And Out Blues/Sonny Boy Williamson - 1959.01.01 Thu









[sales data]
1959
(Rec:1955-1958)
[producer]
Leonard Chess
Phil Chess
Willie Dixon
[member]
Sonny Boy Williamson(vo/harmonica)
Muddy Waters(g)
Jimmy Rogers(g)
Otis Spann(p)
Willie Dixon(b)
Fred Below(ds)
Robert Lockwood, Jr.(g)
Luther Tucker(g)
Lafayette Leake(p)
Eugene Pierson(g)




ブルース好きでこのアルバムを聴かない人はまずいないでしょう。
ジャケ買いもありなインパクト大なアルバムなんですが内容は巧いとか下手とか
そういう次元とは明らかに異なりますが、何と言いましょうか現代的な最新技術を
駆使してもこういう「人間味溢れる音楽」は絶対に産み出せないという見本のような
アルバムです。

1960年前後、アメリカの人気ブルースマンが渡英して各地で興行することで
英国の若者のギラギラした才能に引火してブリティッシュロックを形成していく過程は



「THE BLUES MOVIE PROJECT」をDVDでご覧頂くとして英国内でのブルース人気を
確固たるものとした1963年10月第二回ニグロ・ブルースフェスで一番人気を集めたのは
マディ・ウォーターズでもウィリー・ディクソンでもなくこのサニー・ボーイ・ウィルアムソンだったそうです。

どの位人気があったかというと、熱狂的な追っかけファンだったロバート・プラントが
楽屋から彼のマウス・ハープを盗んで今でも自宅にあるそうです(ロバート・プラント自伝より(笑)



ロバート・プラント曰く
「サニー・ボーイは本当に俺のために存在していたような気がするね」

そして英国でのあまりの熱烈的な反応にサニー・ボーイはフェス終了後も1964年4月まで
ロンドンに留まり英国での巡業を継続しブリティッシュロックの形成に多大な影響を与えます。

何故「全ての音楽はブルースに還る」と本気で思っているかというと今のように過去の音楽を
模倣(サンプリングorコピー)するところから始まったサウンドではなく
(勿論ベースには土着の民族音楽なんかはあるのでしょうが)人間が本来持っているバイオリズム
「リズムと間(ま)」に日常生活のボヤキ。

♪腹が減った~食を買う金がない~日雇いに出るか~腹が減って動けね~神様お慈悲を~
という感じ(笑)

大量生産>大量流通>大量破棄が繰り返される飽食な時代には似合わない音楽ですが、
一寸狂いないデジタルでスピーディーなリズムに違和感のある方にジャケットと同じような
グ~タラな体勢で聴いていただきたいと思います(笑)

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Bob Dylan - 1962.03.15 Thu









[sales data]
1962/3
[producer]
John Hammond
[member]
Bob Dylan(vo/g)






ウディ・ガスリーのレコードを初めて聴いたときの衝撃を、ボブ・ディランは自伝でこう綴っている。

「初めて彼の歌を聞いたときは、百万メガトンの爆弾が落ちてきたようだった。」

ミネソタ大学中退後、ウディ・ガスリーに弟子入りするためニュー・ヨークに上京し
(この頃ガスリーはハンチントン病という遺伝性の病気で、精神病院を入退院する日々でしたが
ディランは病室を何度も訪ねて、ガスリーの曲を本人の前で歌い、様々なアドバイスを
もらったのだそうです)
クラブでフォークソングの弾き語り活動をしているところをコロンビア・レコードの
ジョン・ハモンドに見出されプロデビュー。

まだこの頃はカントリーやトラディショナルフォークのカバー演奏をしていただけなので
収録されたオリジナルはわずか2曲ですが、ウディ・ガスリーに捧げたオリジナル曲
(Song To Woody)が収録されています。

発売枚数は5,000枚と殆ど売れなかったようですが既にディラン特有の歌声を聴くことができます。

この後ニュー・ヨークで知り合った芸術系アーチスト達と交流するうちに
創造力が刺激され急速に多くの歌を書くようになります。

The Freewheelin'/Bob Dylan - 1963.05.27 Mon









[sales data]
1963/5/27
[producer]
John Hammond
[member]
Bob Dylan(vo/g)
Bruce_Langhorne(g)
Howie Collins(g)
Leonard Gaskin(b)
Dick Wellstood(p)




デビュー盤はオリジナル曲がたった2曲でしたが本作は1曲(Corrina,Corrina)をのぞいて
全てオリジナル。

「歌とギターとハーモニカ」

シンプルながらもプロテストソングの「風に吹かれて」が当時の公民運動のテーマ曲になったこともあり、
時流に乗り一躍、時の人となります。
又このアルバム用に2曲だけ4人編成のバンドで録音し「ゴチャマゼの混乱」という
初シングルをリリースするも

bob dylan mixed_up_confusion

体制文化やポップミュージックを忌み嫌っていたフォーク愛好家たちに評判が悪く
アルバムには未収録になったようです。



ジャケット写真に一緒に写っているのは、当時のガールフレンドだった
スージー・ロトロさんという女性で二人はこの写真現場近くで同棲していたとのことです。
(スージー・ロトロさんの手記で当時の回顧録(グリニッチヴィレッジの青春)が出版されています)

bob.jpg 

The First Recordings/Jimi Hendrix - 1963.12.01 Sun









[sales data]
1993/12/16
[producer]
unknown
[member]
Jimi Hendrix(g)
Lonnie Youngblood(sax)
etc


jimi hendrix first recordings


私が多感な学生時代にジミヘンに興味を持ちそのキャリアを追っかけようとして
挫折してしまったのは、死後膨大な数リリースされたインチキ盤を掴まされ
ウンザリしたからです。
音源的に使いまわしのものが大半で内容は悪い上にダブリも多くそれをあの手この手で
未発表と称し出すものですから、マニアを除いて純粋にジミヘンを聴きたいという人は
私同様心離れてしまった方が多いのではないでしょうか。

今回、その点を留意して愛あるインチキ盤と救いようのないインチキ盤を明確にしながら
ご紹介していくつもりです。

このアルバムはその点では愛あるインチキ盤です。
同音源の流失盤が多いので要注意ですが、一応テイチクさんのこのアルバムが無難かと。
(FIRST & LAST EXPERIENCEというタイトルで「RED HOUSE~LIVE 1968」と
カップリングで再発もされているものもあります)



日本の名のあるレコード会社ですら、出元の怪しい音源をこんなヘンテコなカップリングで
平然と出しちゃうんですからそりゃEXPERIENCE HENDRIX財団だって怒りますよ(笑)

First Recordingというタイトルが示すようなスタジオに入ってきっちり録音した
初レコーディングでは勿論なく、ジミヘンのマイナー活動時期(1963年頃)
サックス・プレイヤーのロニー・ヤングブラッドの作品でバックを務めているもの
+α(詳細不明音源)
(ジミヘンは除隊後数多くのバッキングに参加していたようですが、当時の慣例で
バッキングメンバー表記がないため詳細が分らないものが多いようです)をちゃっかり
ジミヘン初レコーディング作品集としてまとめたもの。

ロニー・ヤングブラッド名義ではシングルも発売されたようですが、全く売れず

jimi_hendrix_first_recordings.jpg

この頃若干21歳の無名のジミヘンのその”らしさ”の一辺は伺えますが、
あまりワウを多用しない初期のギターワークが聴けるという点で面白いと思います。

折角ですからジミヘン豆知識。

1)父Al Hendrixはチェロキー・インディアンとアフリカン・アメリカンのハーフで
母Lucille Hendrixは白人の血が混じったアフリカン・アメリカンのため
ジミヘンは白人、黒人、インディアンの混血児

2)アル中だった母Lucille Hendrixと離婚したAl Hendrixは日本人の藤田アヤコと再婚。
(Ayako June Hendrixは再婚相手の子連れがジミヘンだったとは知らなかったとのことです)

3)ギターは15歳頃より始め元々は右利きだったが独学で左利きの弾きかたを
マスターしたとのこと。

4)1961年5月から14ヶ月空軍部隊に入隊。実は自ら志願してというより自動車窃盗の罪で
逮捕され、投獄されるのを回避するために入隊という経緯があるようです(笑)
その軍隊時代にバンド活動をしていた仲間がBand Of Gypsysのビリー・コックスです。

Sonny Boy Williamson & The Yardbirds - 1963.12.08 Sun









[sales data]
1966
(Rec:1963/12/8-9etc)
[producer]
Horst Lippmann
Giorgio Gomelsky
[member]
Sonny Boy Williamson
(vo/harmonca)
Eric Clapton(g)
Chris Dreja(g)
Paul Samwell-Smith(b)
Jim McCarty(ds)
Keith Relf(vo/harmonica)




クラプトン、ベック、ジミー・ペイジに興味を持った方々が必ず遡ってくるのが
ロック3大ギタリストが在籍していたこのヤードバーズでしょう。

しかし人気絶頂だった70年代の3人のアルバムを聴いてからヤードバーズに遡って聴くと
ブルース色が強くまだブリティッシュロック形成期のサウンドゆえ一通り聴くも印象が
あまり残っていないのが正直な感想ではないでしょうか。

私がヤードバーズで一番初めに聴いたアルバムはレンタル屋に1枚だけあった
Even More Golden Eggsという輸入盤で、当時はヤードバーズのオリジナルアルバムは全廃盤で
出所の怪しい企画編集盤しかありませんでした。

Yardbirds_Golden_Eggs.jpg

当時、夢中になっていた3人の名前が連名クレジットされていたので期待は高まるばかりで、
スーパーギタリストx3倍のクォリティは単純にあるだろうと思っていたわけですが

「ショボイ・・・」

これがヤードバーズを初めて聴いた時の正直な感想です。



3大ギタリストが在籍していたというだけで、不必要に神格化だけが先行し
アルバム流通もスムーズではなかったのでヤードバーズは自分の中では長年、封印していた
バンドだったのですが、2004年に公開されたTHE BLUES MOVIE PROJECTを見て
人種差別などの問題で米で干されていた黒人音楽とブリティッシュロックがリンクした経緯に感動し
単独ではそれほど好きではなかったブルースの分野にのめり込むようになり
その流れでブリティッシュロックの源流探索でヤードバーズを聴くようになったのは
最近のことなんですよ(笑)

サニー・ボーイとまだ正式デビュー前のヤードバーズが共演するようになった経緯は
ヤードバーズがレギュラーバンドとして活躍していたクラブ・クロウダディのオーナー、
ジョルジオ・ゴメルスキーがサニー・ボーイの英国での興行権を持っていたためで、
サニー・ボーイもヤードバーズのメンバーが若いながらもブルースに対する真摯な態度に感心して
バッキングを快諾。

1963年12月8-9日アメリカン・フォーク・フェスの音源8曲に
(この音源にはキース・レルフは参加していません)
CD化の際にヤードバーズ単独ステージなど12曲が追加されています。
(ただしオリジナル盤のDo The Westonは権利関係で未収録)

本アルバムはクラプトンがヤードバーズ脱退後にリリースされたのですが
クラプトンの記念すべき初レコーディングという肩書きもあり多くのロックファンが手にする
アルバムだと思いますがヤードバーズの印象さえも薄くしてしまうサニー・ボーイの魅力に
KOされた人が多いのではないでしょうか。

尚、サニー・ボーイはブルース魂を英国の若者達に引き継ぐとお役御免とばかりに
1965年5月25日心臓発作でお亡くなりになっています(享年65歳)

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