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2020-07

Renaissance - 1969.08.04 Mon









[sales data]
1969/8/4
[producer]
Paul Samwell-Smith
[member]
Jane Relf(vo/per)
Keith Relf(g/vo/harmonica)
John Hawken(p/harpsichord)
Louis Cennamo(b)
Jim McCarty(ds)




ルネッサンスといえばプログレファンでは知らない人はいない人気バンドですが
この最初期のボーカルがあのヤードバーズのキース・レルフだったことをご存知でしょうか?

バンド結成の経緯を辿ると、ヤードバーズ解散後、キース・レルフとジム・マッカーティーは
ロック・デュオ「Together」を結成。
(「Together」の楽曲は最近「Little Games」のボーナストラックに収録されています)



その後、1969年に元ザ・ハードのルイス・セナモ、元ナッシュヴィル・ティーンズのジョン・ホウケン、
キースの妹ジェーン・レルフの3人を加えた5人編成で「ルネッサンス」を結成。

Renaissance.jpg

サウンドはヤードバーズとはうって変わって叙情性あふれる英国フォークロックに
クラシック風味を合わせた音楽です。
どの程度のセールスプロモーションが行われたのか分かりませんがセールスは撃沈したようです(苦笑)

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Illusion(幻惑のルネッサンス)/Renaissance - 1971.01.15 Fri









[sales data]
1971
[producer]
Keith Relf
[member]
Keith Relf(vo/g)
Jim McCarty(ds)
Louis Cennamo(b)
John Hawken(key)
Jane Relf(vo/per)
*****
Neil Korner(b)
M.Dounford(g)
T.Slade(ds)
T.Crowe(vo)




キース・レルフはデビューアルバムのセールスが散々だったことで本セカンド・アルバム制作時には
フロントマンとしての活動に意欲を失い、プロデュース業に関心が移っていたこともあり
レコーディング途中でグループを離脱してしまいますが、レコード会社との契約履行があったため
ジョン・ホウケンの人脈からマイケル・ダンフォードらにレコーディングが引き継がれ、
紆余曲折を経て完成したという経緯があるためか、ドイツでのみリリースされ
本国では未発表で1976年になってIslandの廉価版シリーズとして発表されたという経緯があるよです。



アルバムプロモーションとして 9~10月にセッションに参加したマイケル・ダンフォードら4人を
新メンバーとして欧州ツアーを行いますが、ホウケンがSpooky Toothへの移籍を決め、
ジェーンも離脱を決意しオリジナル・メンバーは誰も残らない状況となってしまいます。

この時期のルネッサンスはアニー・ハズラムを迎えて劇的に変化する次期ラインナップと区別するため、
「オリジナル・ルネッサンス」と呼ばれていて、その遺志はジェーンら旧メンバーが集結し、
もう一つのルネッサンスとして発足したバンド「イリュージョン」(ILLUSION)に受け継がれていくことになります。

illusion.jpg

Prologue/Renaissance - 1972.06.07 Wed









[sales data]
1972
Rec(1972/6/7)
[producer]
Miles Copeland
Renaissance
[member]
Annie Haslam(vo/per)
Rob Hendry(g/mandolin/etc)
John Tout(p/key/etc)
Jon Camp(vo/b/etc)
Terence Sullivan(ds/per)
*****
Francis Monkman(synthe)



セカンドアルバムリリース後、オリジナルルネッサンスの結成メンバーは全員離脱してしまい
一般的にはアニー・ハズラムさんが参加したこのアルバムからが「ルネッサンス」ということに
なっていると思いますが、少々妙なのはこの新生ルネッサンスのメンバーを集め活動再開のために
尽力したのは前作も参加していたマイケル・ダンフォードさんで楽曲も4曲も提供しているのに
バンドのメンバーではないのです(どういうこと?)

メンバーは総入れ替えですが、オリジナル・ルネッサンスのジム・マッカートニーの作品が
2曲収録されるなど、バンドイメージを大きく崩さないようほぼ前作の作風を踏襲しています。
(Curved Airのフランシス・モンクマンがゲスト参加)

しかし大きな違いは何と言っても「アニー・ハズラム」さんの美しい歌声。
オペラ歌手に本格的レッスンを受けていたという5オクターブという驚異的な声域を
歌い上げるクリスタルボイスに耳を奪われます(正に歌姫中の歌姫)

z_20200424090138f51.jpg

又多くのロックバンドが大きなコンサートホールを意識してエレクトリック楽器で
大音量を奏でることに一生懸命になっていたことに背を向け、基本アコースティック楽器のみで
大音量に匹敵するドラマティックでオリジナリティあふれた音世界で聴くものを虜にしました。

尚、ルネッサンスのファンタジ―な歌世界(歌詞)を創作した第6メンバーと言われる
ベティ・サッチャーさんの存在も忘れることはできません。


Ashes Are Burning(燃ゆる灰)/Renaissance - 1973.10.15 Mon









[sales data]
1973/10
[producer]
Dick Plant
Renaissance
[member]
Jon Camp(b/g)
Annie Haslam(vo)
Terrence Sullivan(ds/per)
John Tout(key)
*****
Michael Dunford(g)
Andy Powell(g)
Richard Hewson(strings arrangement)




Bruce Eder談
「どの曲も忘れがたいほど美しく活気がある」

新生ルネッサンス組閣に尽力したマイケル・ダンフォードさんは本作でも6曲中5曲提供し
サウンドの核であるにもかかわらず本作も契約上の問題で?ゲスト扱いです(苦笑)
(「On the Frontier」ジム・マッカ―ティさんの曲ですが、ルネッサンスに提供したのか、
それともルネッサンスからカバー要請を受けたのか本人も覚えていないとのことです(笑)

オリジナル・ルネッサンスから踏襲したクラシカルな旋律によるトラディショナルフォークロック路線を
更にシンフォニックにバージョンアップしたもので、一般的なプログレバンドとは一線画し、
バンドサウンドに過度なスタジオを処理を施さず、女性ボーカルのアニー・ハズラムの歌声が
美しく響き渡る名盤中の名盤。

タイトル曲にウィッシュボーン・アッシュのアンディ・パウエルが参加していますが、
ルネッサンスとウィッシュボーン・アッシュは同じマネージメントに所属しており、
ジョン・タウトはウィッシュボーン・アッシュの名盤「百眼の巨人アーガス」に
ゲスト参加しています。

Turn Of The Cards(運命のカード)/Renaissance - 1974.05.15 Wed









[sales data]
1974/5
[producer]
Renaissance
Dick Plant
Richard Gottehrer
[member]
Annie Haslam(vo)
Michael Dunford(g)
Jon Camp(vo/b)
John Tout(key)
Terence Sullivan(ds/per)
*****
Jimmy Horowitz
(orchestral arrangements)



新生ルネッサンス組閣に尽力したマイケル・ダンフォードさんは本作でやっと
正式メンバーとなり5人編成になりました(安堵)

1_202004241125452dc.jpg

「Ashes Are Burning(燃ゆる灰)」と「Scheherazade & Other Stories(シェラザード夜話)」
名盤2枚に挟まれていることといわゆるキラーチューンがないため存在感は薄いですが
バンドとしての絶頂期と思われる本作のクオリティも相当高いです。

オリジナルルネッサンスのジム・マッカーティは本作にも曲を提供していますが
「わたしには解からない(Things I Don't Understand)」はマイケル・ダンフォードさんと
マッカ―ティさんが共作した唯一の曲です。

いわゆるオリジナルルネッサンスの特徴だったトラディショナルフォークは影を潜め
この後のオーケストラとの共演も視野に入れてか?クラシックミュージック要素を盛り込んだ
(「Cold Is Being」はアルビノーニのアダージョに歌詞を付けた曲)作品ですが、
ロックとクラシックの融合という堅苦しい概念はなく、元々アコースティク基調の
サウンドメイキングだったため何の違和感も感じさせず、10分近い大曲も憎いアレンジで
サラリと聴かせてしまうところがルネッサンスのルネッサンスたる所以です。



私はこのアルバムを聴くと何故か菅野よう子さんが音楽を担当し、坂本真綾さんが
大ブレイクした「天空のエスカフローネ」のタロットカード占いを思い出してしまいます(笑)

2_20200424112546768.jpg

Armageddon feat Keith Relf - 1975.06.15 Sun









[sales data]
1975/6
[producer]
Armageddon
[member]
Keith Relf(vo/harmonica)
Martin Pugh(g)
Louis Cennamo(b)
Bobby Caldwell(ds)




ミュージシャンの中には色々な不運が重なりメジャーになり損ねるという方がいますが
エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジという世界三大ギタリストをバックに歌った
キース・レルフさんもそんな一人かと・・・



ヤードバーズ解散後、ジム・マッカーティーとフォークロック・デュオ、トゥゲザーで活動し
オリジナルルネッサンスを結成しますが、ルネッサンスに在籍したルイス・セナモ経由で
「スティームハマー」のアルバムプロデュースをキースが担当することになり



このレコーディングセッションで手応えを感じたキースはルネッサンスを脱退し
「スティームハマー」に加入しキースが加わった新編成でアルバム制作に入りますが
レコーディング中にドラマーが急逝してしまったため、元キャプテン・ビヨンドの
ボビー・コールドウェルを加えバンド名を変えこの「アルマゲドン」が誕生します。

「スティームハマー」一筋のマーティン・プーさんのギターリフが楽曲をひっぱり
なかなか骨のあるサウンドですが、この頃の音楽業界はニューウェイヴやパンク、テクノに占拠され、
時代遅れのHRサウンドは見向きもされずセールスは撃沈・・・



失意のうちにロンドンに戻り、次の一手で妹のジェーン・レルフ、ジム・マッカーティなど
オリジナルルネッサンスのメンバーと「Now」というバンドを結成するのですが
自宅でギターを弾いている時に感電死してしまうという運のなさ・・・
(最初は風呂場でギターを弾いていて感電死と報道されていましたが誤報のようです)

keith relf2

ちなみに「Now」はキースの意志をついで、その後イリュージョンと名を変えて活動します。

illusion.jpg

Scheherazade and Other Stories(シェエラザード夜話)/Renaissance  - 1975.06.15 Sun









[sales data]
1975/6
[producer]
David Hitchcock
Renaissance
[member]
Annie Haslam(vo)
Michael Dunford(g)
John Tout(key)
Jon Camp(b/vo)
Terence Sullivan(ds/per)
*****
Tony Cox(orchestral arrangements)





ルネッサンスファンが本作を最高傑作にあげる理由はR.コルサコフの「シェエラザード組曲」に
インスパイアされて作り上げられた9パートに分かれた25分にも及ぶレコードB面を占有していた
大作「シェラザード夜話」のケチのつけようのない溜息が漏れる完成度。

本作の楽曲制作はダンフォードと女性作詞家のベティ・サッチャーが殆ど手がけており
ルネッサンスの黄金期の音世界はこの二人によって創られていたことは間違いありません。
(「トリップ・トゥ・ザ・フェア」は、アニー・ハズラムがロイ・ウッドと初デートした時の話を元に
サッチャーさんが作詞した曲だそうです)

アニーによるとルネッサンス解散後、ダンフォードとサッチャーは「シェエラザード」の
ミュージカルに取り組んだとのことです。

バンド編成がバンド形式なのでプログレッシヴロックに分類されるのでしょうけど
物はロックオペラというかシンホニックロックとにかくアニー・ハズラムさんの
艶やかで伸びのあるクリスタルボイスがことさらに美しい。

Live At Carnegie Hall/Renaissance - 1975.06.20 Fri









[sales data]
1976
[producer]
Renaissance
[member]
Annie Haslam(vo)
Michael Dunford(g)
John Tout(key)
Jon Camp(b/vo)
Terence Sullivan(ds/per)
*****
New York Philharmonic Orchestra
and Choir
Tony Cox(orchestra conductor)




1975年6月20~22日 ニューヨーク、カーネギーホールで行われたライヴ。

「シェエラザード夜話」リリース後のライヴで新生ルネッサンスになってからの代表曲が
もれなく収録されているのでベスト盤としても楽しめます。

ニューヨークフィルとの合同演奏もありますが、ルネッサンスはアコースティック演奏が主で
電気的な歪みがないので、ロックバンドとクラシック共演でありがちな違和感は
殆どありません。
(「燃ゆる灰」ではジョン・キャンプのクリス・スクワイア命なブリブリベースソロがありますけど(笑)

このライヴ盤を聴くまでは、スタジオ作品の緻密なアンサンブルはスタジオで
オーバーダブなどの編集は少なからず行われていると思っていましたが
ライヴでもスタジオ同様のハイレベルな演奏を繰り広げており、演奏力の高さにも驚きました。

今さらですが、何故この当時、来日公演が実現しなかったのか疑問です。

Annie in Wonderland(不思議の国のアニー)/Annie Haslam - 1977.01.15 Sat









[sales data]
1977
[producer]
Roy Wood
[member]
Annie Haslam(vo)
Roy Wood(g/b/cello/etc)
Jon Camp(b/g)
Dave Donovan(ds)
Louis Clark(string arrangements)




本ブログの主張でもあります、興味のある音楽の点が線につながった1枚です。

Annie Haslam

ルネッサンスの歌姫、アニー・ハズラムさんの初ソロアルバム。
このアルバムのプロデューサーは驚くことにロイ・ウッド(The Move~E.L.O~Wizzard)さんです。
なんでもルネッサンスが英ワーナーに移籍(お伽噺(Novella)リリース時期)したことで
レーベルメイトだったロイ・ウッドさんがプロデュースすることになったそうですが、
両人は当時、私生活でも恋人関係だったそうです(まさに美女と野獣(笑)

roy_20200426103631653.jpg

本作はロイ・ウッドさんが手がけたこともありルネッサンスのマイケル・ダンフォードさんの
創り上げる神秘的な世界を歌いあげる歌姫イメージ(クラシカルで雅)とは異なり
女神様が天空から地上に降り立って、人間と同じ目線で歌っているというか
オリビア・ニュートンジョンさんのような透明でありながら親近感のある歌唱だと思います。

ロイ・ウッドさんが完全裏方作業に徹し、公私共々に好サポートした名盤です!

Novella(お伽噺)/Renaissance  - 1977.01.15 Sat









[sales data]
1977
[producer]
Renaissance
[member]
Jon Camp(b/g)
Annie Haslam(vo)
Terrence Sullivan(ds/per)
John Tout(key)
Michael Dunford(g)



多くのロックバンドがロックとクラシックの融合という実験を繰り返し
クラッシックの歴史の重みにロックが耐え切れないという消化不良な状態が続いたのですが
そもそも「ロックとクラシックの融合」というサウンド混合に難があり
というのも管弦楽演奏のクラッシックが生楽器で大音響で奏でる時、そのサウンドは
「ラウド」とは決して形容されません。
対してロックバンドは一つの電気楽器をアンプ経由で電気的に大音響を作るため「歪み」が生じ
それが「ラウド」と形容されるため、両者には改善できない溝ができます。

ですから難しいことを考えず、最近、有名なクラシックオーケストラが管弦楽器でロック楽曲を
演奏するように、ロックバンドが管弦楽器を出し惜しみなく使ってクラッシック音楽を
演奏すればよいのです。
(重要点は電気的に音を歪ませないということです)

という個人的な見解に至ったのがこのルネッサンスです。

クラシック・オペラの素養があるアニー・ハズラムの美しく透き通った歌声はオペラ的な
展開をする楽曲には最適で、アコースティック楽器をメインにバンド演奏がオーケストラ演奏を
上手くリードしており、ここに融合という概念はなく、シンセなどの最新テクノロジーを使わずとも
唯一無二のその音楽表現はまさに革新的(プログレッシヴ)

このバンドに一つだけ注文があるのは途中途中ハッと思わせる美しいコーラスパートが
入る時があるのですが、合唱隊なども起用してコーラスパートをもっと強調しても
良かったのではないかと思います。



尚、日本のプログレバンド「ノヴェラ」のバンド名はこのアルバムタイトルを拝借したものです。

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