2017-07

Down And Out Blues/Sonny Boy Williamson - 1959.01.01 Thu









[sales data]
1959
(Rec:1955-1958)
[producer]
Leonard Chess
Phil Chess
Willie Dixon
[member]
Sonny Boy Williamson(vo/harmonica)
Muddy Waters(g)
Jimmy Rogers(g)
Otis Spann(p)
Willie Dixon(b)
Fred Below(ds)
Robert Lockwood, Jr.(g)
Luther Tucker(g)
Lafayette Leake(p)
Eugene Pierson(g)




ブルース好きでこのアルバムを聴かない人はまずいないでしょう。
ジャケ買いもありなインパクト大なアルバムなんですが内容は巧いとか下手とか
そういう次元とは明らかに異なりますが、何と言いましょうか現代的な最新技術を
駆使してもこういう「人間味溢れる音楽」は絶対に産み出せないという見本のような
アルバムです。

1960年前後、アメリカの人気ブルースマンが渡英して各地で興行することで
英国の若者のギラギラした才能に引火してブリティッシュロックを形成していく過程は



「THE BLUES MOVIE PROJECT」をDVDでご覧頂くとして英国内でのブルース人気を
確固たるものとした1963年10月第二回ニグロ・ブルースフェスで一番人気を集めたのは
マディ・ウォーターズでもウィリー・ディクソンでもなくこのサニー・ボーイ・ウィルアムソンだったそうです。

どの位人気があったかというと、熱狂的な追っかけファンだったロバート・プラントが
楽屋から彼のマウス・ハープを盗んで今でも自宅にあるそうです(ロバート・プラント自伝より(笑)



ロバート・プラント曰く
「サニー・ボーイは本当に俺のために存在していたような気がするね」

そして英国でのあまりの熱烈的な反応にサニー・ボーイはフェス終了後も1964年4月まで
ロンドンに留まり英国での巡業を継続しブリティッシュロックの形成に多大な影響を与えます。

何故「全ての音楽はブルースに還る」と本気で思っているかというと今のように過去の音楽を
模倣(サンプリングorコピー)するところから始まったサウンドではなく
(勿論ベースには土着の民族音楽なんかはあるのでしょうが)人間が本来持っているバイオリズム
「リズムと間(ま)」に日常生活のボヤキ。

♪腹が減った~食を買う金がない~日雇いに出るか~腹が減って動けね~神様お慈悲を~
という感じ(笑)

大量生産>大量流通>大量破棄が繰り返される飽食な時代には似合わない音楽ですが、
一寸狂いないデジタルでスピーディーなリズムに違和感のある方にジャケットと同じような
グ~タラな体勢で聴いていただきたいと思います(笑)

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Open/Julie Driscoll,Brian Auger & The Trinity - 1967.01.15 Sun









[sales data]
1967
[producer]
Giorgio Gomelsky
[member]
Brian Auger(key/vo)
Julie Driscoll(vo)
Clive Thacker(ds)
Dave Ambrose(b)






ロッド・スチュワートやジュリー・ドリスコール(後のジュリー・ティペット)が在籍していた
スティーム・パケットで活動していたキーボーディスト、ブライアン・オーガーが
ジャズロックを追求するために結成したトリニティのアルバムというよりも
先行してリリースされたブライアン・オーガーとジュリー・ドリスコールがデュエットした
ディランのカバー曲This Wheel's on Fireがシングルヒットしたため、



ジュリー・ドリスコールとトリニティのアルバムをカップリングしたような作品で、
A面はインスト中心のジャズロックでこのオルガンサウンドはモッズという
カテゴリで語られることが多いようですが、モッズという概念が個人的に不明瞭で
「モッズサウンドとは何だろう?」と考え込んでいるとB面は当時絶大な人気を誇った
ジュリー・ドリスコールの独壇場です。

折角なので「モッズ」を自分の中で整理しようと思いWikipediaで調べてみますと

「イギリスの若い労働者がロンドン近辺で1950年代後半から1960年代中頃にかけて流行した
音楽やファッションをベースとしたライフスタイル、およびその支持者をモッズと称し
このファッションとして代表的なのが髪を下ろしたMod Cut、細身の三つボタンのスーツ、
ミリタリーパーカー、多数のミラーで装飾されたスクーター。
彼らが好んで聴いていたアメリカのレアな黒人音楽、R&Bやソウル・ミュージック、
ジャマイカのスカをモッズサウンドと呼んでいるようです。」

ザ・フー、スモール・フェイセス、キンクスなどがモッズの代表格ですが
雰囲気的にR&Bに退廃的なオルガンが鳴ってればモッズって感じでよいのでしょうか?
(自信はなし(苦笑)






尚、トリニティはリック・レアード(>マハビシュヌ)ミック・ウォラー(>ジェフ・ベック・グループ)
ゲイリー・ボイル(>Isotope)など多くのミュージシャンを輩出しています。

Winds of Change/Eric Burdon & The Animals - 1967.09.15 Fri









[sales data]
1967/9
[producer]
Tom Willson
[member]
Eric Burdon(vo)
Danny McCulloch(b)
Barry Jenkins(ds)
Vic Briggs(g/p/vibes)
John Weider(g/vl)




エリック・バードン談
「レイ・チャールズのように歌いたい。黒人のように歌いたい。」

アニマルズは1963年の結成され「朝日のあたる家」「悲しき願い」「悲しき叫び」「朝日のない街」
「孤独の叫び」など黒人顔負けの白人によるブルース曲のヒットを連発しますが、
エリック・バードンのLSD中毒が悪化し1966年に一度解散しますが、再起を決し
1967年にカリフォルニアに渡り、メンバーを刷新し、新たな方向性を印象づけるため
新バンド名を考えるも、レコード会社からバンド名を改名するなら契約しないと通告され
エリック・バードン&ジ・アニマルズになったようです。

60年代に流行した英国ビートPOPグループは同じようなサウンドの過当競争から
抜け出ようとあの手この手で独自性を模索し始めるのですが
当時のカリフォルニア>サンフランシスコはヒッピー・ムーブメント絶頂期で
エリック談
「僕はアニマルズのサイケデリック版を再構築したかったんだ」

目論見は当りジェファーソン・エアプレイなどと共にシスコ・サウンドと呼ばれ
60年代後期のフラワー・ムーブメントな色ですが英国独特のジメっとした湿気が
香ばしい感じです。



1967年のモンタレー・フェスでデビューして以来、ジミヘンと大親友となり
Are You Experienced?の返歌として"Yes I am Experiencedという曲が収録されています。
(ジミヘンの死の直前の最終セッションの相手はエリック・バードンでしたね)

1968年の来日時、羽田空港に着くなり解散声明を発表。

animals.jpg

このメンバーには元ポリスのアンディ・サマーズがいたそうですが、何でもツアー契約内容で
プロモーター側のヤクザ屋さんとトラブルが発生し、演奏しないまま帰国したとのことです。

その後バードンさんはブラック・ミュージックにシフトし脇を黒人で固めた
エリック・バードン&ウォーやソロ活動を行い77年、83年にオリジナルアニマルズのメンバーで
リユニオンな再結成をしたり98年エリック・バードン&ニュー・アニマルズと名乗ったりと
地味に活動を継続中。

Song Cycle/Van Dyke Parks - 1967.12.15 Fri









[sales data]
1967/12
[producer]
Lenny Waronker
[member]
Van Dyke Parks(vo)
Ron Elliott(g)
Dick Rosmini(g)
Misha Goodatieff(vl)
Virginia Majewski(viola)
Carl Fortina(accordion)
Gayle Levant(harp)
[balalaika]
Nicolai Bolin, Vasil Crienica,
William Nadel, Alan Reuss,
Leon Stewart,Thomas Tedesco
[strings]
Donald Bagley, Gregory Bemko,
Charles Berghofer,
Harry Bluestone,
Samuel Boghossian,
Dennis Budimer, Joseph Ditullio,
Jesse Erlich, Nathan Gershman,
Philip Goldberg, Armand Kaproff,
William Kurasch,
Leonard Malarsky,
Jerome Reisler, Orville Rhodes,
Trefoni Rizzi, Lyle Ritz,
Joseph Saxon, Ralph Schaffer,
Leonard Selic, Frederick Seykora,
Darrel Terwilliger, Robert West




多分、商業音楽に親しんだ耳では絶対に探し当てられないアルバムではないでしょうか。
かくいう私も細野さんの経由で耳にしたのはかなり遅いのですが・・・

日本でははっぴいえんどのアルバムをプロデュースした事で特に有名な
ヴァン・ダイク・パークスさん。
ワーナー・ブラザーズ・レコードでスタジオ・ミュージシャン、編曲家、そして作曲家として
活躍し、ビーチ・ボーイズの幻のアルバム「スマイル」に関与したことでも知られますが
薬のせいもあるのでしょうが、当時はかなりぶっ飛んだ人だったようです(笑)



その頓挫した「スマイル」制作と同年にリリースされたソロアルバムは
ラグタイムやニューオーリンズ・ジャズなど古き良き時代のアメリカ音楽を掘り起こして
現在のスタイルと結びつける手法を取り自身の音楽スタイルを確立しますが
(この音楽スタイルはライ・クーダーにも大きな影響を与えます)



込められた壮大な野心、つぎ込まれた法外な予算、そして全くふるわなかった売り上げでも
有名で今でこそ、多くのミュージシャンに影響を与えた名盤として再評価されていますが
当時ワーナー・ブラザーズ・レコードの自虐的な新聞&雑誌全面広告

「この「最優秀レコード」によって、35,509ドルの損失が生じた。(まいったね)」

さらに、在庫処分のために既に購入した人は盤がすり減るほどに聞き潰しているだろうから、
新しい盤2枚と交換するとも書かれており、そのうちの1枚を「友人を教育する」ために
どうぞと書かれていたそうです(笑)

時代が違うので現在のようなセールスしばりな状況にはそぐわないかもしれませんが
「アーチストとレコード会社が大きな失敗も許せるような友好な関係が築ける余裕がないと
未来永劫、世紀の名盤は生まれないと思います」

ブラッド・リノ(音楽評論家)談
「レコード屋のロック音楽のカテゴリーに置かれる、全くロックとは関係のない作品を作る
名人である」

It's a Beautiful Day - 1969.01.15 Wed









[sales data]
1969
[producer]
Matthew Katz
David LaFlamme
[member]
David LaFlamme(vo/vl/fl)
Linda LaFlamme(p/org/etc)
Hal Wagenet(g)
Mitchell Holman(b/harmonica)
Val Fuentes(ds)
Pattie Santos(per/bells)
Bruce Steinberg(harmonica)

its a beautiful day


Queenのヒット曲名じゃありませんよ(笑)

収録曲のBombay Callingのイントロをジョン・ロードが拝借してchild in timeに
使用したことが有名なネタなバンドでしょうか?



サンフランシスコ発のサイケバンドの代表格なバンドがプログレファンに評判が良いので
不思議に思っていたのですが、バンドリーダーのデヴィッド・ラフレイムのバイオリンに
男女ツインボーカルがからんだフォーク&カントリー調のサイケサウンドなどと
安易な説明では済ませられない深い魅力を感じる魅惑のサウンドです。



フラワーな時代の息吹を多分に含んでるんですが、フラワームーブメントに便乗して
現れたチンケなバンドとは一線を画す魅力の切り口はいくらでも探せる素晴らしい内容だと
思います。


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