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2020-07

Hot Taste Jam/笹路正徳 - 1980.03.01 Sat









[sales data]
1980/3/1
[producer]
鷺巣詩郎
笹路正徳
[member]
笹路正徳(key)
清水靖晃(sax)
土方隆行(g)
山木秀夫(ds)
渡嘉敷裕一(ds)
伊東穀(sax/fl)
岡野等(tp/flug)
福井五十雄(b)
村川聡(vo)
Eve(bvo)
村田有美(bvo)



少しづつマライアメンバーのソロアルバムに切り込んでみようと考えているのですが
まずは手始めに笹路正徳さんの初ソロアルバムを聴いてみました。

ベースに渡辺モリオ氏が加入するマライア誕生直前の作品ですがサウンドはマライアです。

「サウンドがマライア」という曖昧な表現はバンドのコンセプトでもあった
「今までのジャズとは違うことを演ってみよう」というヒネリが大なり小なり加わっていて
例えば「On The Run」はジェフ・ベックのフリーウェイ・ジャムがベースだと思いますが
不思議とマライア(歌謡フュージョン)と思わせるサウンドエッセンスを感じます。

純ジャズの曲も収録されているのですが、何故かマライアが演奏すると気味が悪いというか
「心の中でジャズを否定」しいてる分ジャズの本質が伝わってこない気がします。

そしてマライアといえば村川聡さんの独特なボーカルなわけですが、この頃低迷していた
フュージョンは売上アップのためボーカルを入れるというのが鉄則になっていて
「Love Survival」で村上さんが熱唱しています。

マライアはビーイングの歌謡系ミュージシャンを中心としたバックバンドを担当していたので
ある意味、80年代のティン・パン・アレイとも言えるのですが、不幸だったのは
70年代のような実験的なサウンド作りは許されず、ただただ事務所の求めるヒットサウンドを
量産することを課せられていたので、収入は安定していたでしょうが、事務所縛りで
ビーイング系以外のアーチストとのコラボが少なく、活動フィールドが限定されていたため
マライア(歌謡フュージョン)の域を超えた新たな音が生まれなかったことは不幸だったと思います。

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Smash The Glass/土方隆行 - 1980.06.25 Wed









[sales data]
1980/6/25
[producer]
清水靖晃
[member]
土方隆行(g/vo)
笹路正徳(key/synthe)
清水靖晃(sax/tp)
渡辺モリオ(b)
村川聡(vo)
安藤正容(b)
渡嘉敷裕一(ds)
山木秀夫(ds)
穴井忠臣(per)
木村誠(per)
織田哲郎(vo)
村田有美(vo)
Mariah Super Horn Section



マライアと言えば、笹路正徳さんと清水靖晃さんという二人のトップリーダーが
引っ張るというイメージが強いのですが、ギタリストの土方隆行さんも
現在ではサウンド・プロデューサー、アレンジャーの大御所として様々なアーティストを手掛ける一方、
スタジオ・ミュージシャンとしても数多くのレコーディングやライブ・セッションで
お名前を見るのですが、思いの他、ソロアルバムは少ないです(ギター教則を含めて多分4枚)

マライアプロジェクトの一環でリリースされた初ソロアルバム。
土方さんのギタープレイの特徴といえば、鉄壁な演奏が求められるスタジオミュージシャンらしい
切れの良いカッティングですが、本作のOPからその格好いいギターカッティングで始まる
ファンキーなタイトル曲で聴き手の心をわしづかみ。

「LET YOUR LOVE GROW」では土方さん本人が歌を歌い、いつものように村上、織田、村田の
ビーイング三兄弟が当たり前のように歌うのでギターアルバムにしては歌物比重が高いのですが、
それでも「The Other SIde Of Logic」のようなギターファンを喜ばすプログレっぽい
インスト曲もしっかり収録されております。

仲間内でワイワイがやがやでバラエティに富んでいて面白いのですが、果たして土方さんの
演りたかった音楽がどの程度反映されているのか少々疑問。

YENトリックス/マライア - 1980.08.21 Thu









[sales data]
1980/8/21
[producer]
マライア
[member]
清水靖晃(sax)
笹路正徳(key)
村川ジミー聡(vo)
土方隆行(g)
渡辺モリオ(b)
山木秀夫(ds)




001_2015081111152636d.jpg

結成のキッカケは、KyLynバンドや松岡直也&ウィシングで活躍していた
新進気鋭のサックス奏者、清水靖晃氏のリーダー・プロジェクトとして
長戸大幸氏の設立間もないビーイングに8人のメンバーが集まり、意気投合して
グループ化して再構成されたのがマライア。
(バンド名は清水靖晃氏のアルバムタイトルをそのまま流用)

16_2020011609424124c.jpg 17_2020011609424246f.jpg

個人的にマライアと言えばkazumi bandとして「頭狂奸児唐眼」と「ガネシア」に参加していたので
普通のフュージョン系のインストバンドだと思い込んだ上に「滅多に出ない超傑作品」と
高評価が多かったので、ストリングスに続いて超絶インプロが炸裂するのを期待していたら

「えっ!歌入り?」

意表を衝かれました(苦笑)

う~ん和風totoと例えられるのが分かる感じで、超絶インプロの思い込みによる
大きな勘違いもあり、フュージョンというカテゴリで語っていいのかどうかも自信なく
ちょっと自分的にはスンナリ入っていけないのが正直なところです。
山木氏談によるとレコーディングは山木さんを除いたメンバーでハワイでレコーディングし
(山本さんはこの頃SHOGUNに在籍していてゲスト扱いだったため行きたかったが行けなかったらしい)
日本に戻ってからドラムのテイクを差し替えたそうです。
又録音中に出前のおじさんが入ってきてそのテイクは没になったというエピソードがあり
そういう音源こそ、ボーナストラックに収録すれば面白いのにですね(笑)



バンドの活動期間は1979年~83年で自身のバンド活動の他、長戸大幸氏関連で
初期ビーイング系の亜蘭知子/秋本奈緒美や吉田美奈子など数多くのアーチストアルバムに
参加しています。

1_20150811112743af3.jpg 2_20150811112742421.jpg

Helter Skelter/笹路正徳 - 1980.11.01 Sat









[sales data]
1980/11/1
[producer]
笹路正徳
清水靖晃
[member]
笹路正徳(key)
土方隆行(g)
安藤正容(g)
渡辺モリオ(b)
高水健司(b)
山木秀夫(ds)
渡嘉敷裕一(ds)
清水靖晃(sax)
織田哲郎(vo/bvo)
村田有美(vo/bvo)
Eve(bvo)
村川聡(bvo)
Mariah Super Horn Section
Ohno Strings Section



ビーイング関連のアーチスはとにかくアルバムのリリース間隔が短く、質より量を重視する
事務所の方針?でバンド結成後、各マライアメンバーも尻を叩かれソロアルバムを
続々リリースしていきます。

本作のボーカルは村上さんではなく長門大幸とともにビーイング設立に携わった織田哲郎。
(村田有美さんもマライアをバックに同年に堂々デビュー!)



笹路さんによれば気心知れた仲間とリラックして制作できたとご満足のご様子で
笹路さんの鍵盤ソロも楽しめますが、全体的にはマライアプロジェクトの数ある内の
1枚という感じです。

Atomic Rooster/土方隆行 - 1981.03.25 Wed









[sales data]
1981/3/25
[producer]
笹路正徳
清水靖晃
[member]
土方隆行(g/vo)
笹路正徳(key/synthe)
清水靖晃(sax/tp)
渡辺モリオ(b)
山木秀夫(ds)
村川聡(vo)
Pic(vo)
村田有美(bvo)
Eve(bvo)
Masahiro Nagao(programing)



前作がマライアプロジェクトの一環でリリースされた1枚だったのに対し
本作はかなり実験的要素が高く、前作あまり前に出なかった土方さんの音アイディアが
採用されたアルバムといえるのではないでしょうか。

土方さんのトレードマークといえばES-335ですが、ジャケット裏のギターは多スイッチが
付いているのでオーダーメイドだと思いますが、モデルは何でしょうか?
(ご存知の方、教えてくださると幸いです)

hijikata3.jpg

テクノなリズムに乗せてオケのコーラスにお間抜けな掛け声入れるなどのお遊びがあり
ギターアルバムとしては物足りないかもしれませんが、似たり寄ったりの作風が多い
マライアプロジェクトの作品の中ではユニークな作風です。

Marginal Love(究極の愛)/マライア - 1981.10.25 Sun









[sales data]
1981/10/25
[producer]
マライア
[member]
清水靖晃(sax)
笹路正徳(key)
土方隆行(g)
ジミー村上(vo)
渡辺モリオ(b)
山木秀夫(ds)
*****
スティーヴ・ルカサー(g)
大野ストリングス(strings)




ビーイング商法で結成1年で既に3枚目(笑)なのですがキングからコロンビアに移籍し
香津美さんと同じくBETTER DAYSレーベルからのリリース。

mariah.jpg

私はKazumi Bandから遡ってマライアに手を出した口なので、最初ボーカル入りな事に
違和感があってとっつき難かったのですが、この頃はプログレやニューウェーブなど
多種の音楽を展開していて、特にこのアルバムは不協和音・変拍子・不安感を煽る
ジミー村上さんの個性的なボーカルが光っています。

清水靖晃談
「 『マージナル・ラブ』は好きな作品ですね。このアルバムあたりからよくなってきたと思うな。
みんなでバラバラの音の断片を持ち寄って作ったんです。でもどうやって作ったんだろう。
譜面にしたのかなぁ? いや覚えていったような…。すごかったんだなぁ(笑)。
みんなでコツコツと積み上げていったんですね。
これだけ腕の立つメンバーなのに、テクニックの応酬にならないで、極力弾いていない
というのはみんなロックの美学があって、深いところでカッコよさを分かってたんじゃないかな。
渡辺香津美バンドをやった以降は、「これはもう触われないな」って自分に決着をつけたような
気がしますね。このころからジャズやフュージョン的な分散コードなんかが、
全然面白くなくなってきた。 フラストレーションが溜まってきてましたね。
その後はずっとソロです。だから、マライアが最初で最後のバンドなんですよ(笑)」

「時の淵」と「終夜営業茶屋入口」にスティーヴ・ルカサーが客演

Rolling 80's/秋本奈緒美 - 1982.01.01 Fri









[sales data]
1982/1/1
[producer]
清水靖晃
[member]
秋本奈緒美(vo)
清水靖晃(sax)
土方隆行(g)
山木秀夫(ds)
笹路正徳(key)
渡辺モリオ(b)
中沢健次(tp)
三宅純(tp)
内田日富(trombone)
西沢幸彦(fl)
石橋雅一(oboe)
沖田安宏(horn)
山川恵子(harp)
大野ストリングス




1_20200121090623cf4.png

秋本奈緒美さんというと私の青春絵巻の中では女子大生ブームにのっかった
「オールナイトフジ」の司会というイメージが強く、俄かなジャズ歌手をやっていたことを
知りませんでしたが、たまたまマライア関係の音楽を整理している時にひっかかり、
それなりに評判も良さげだったのとタイミングよくアルバムが再発されたので聴いてみました。

帯叩
「ティーン・エイジ・ロマンティック・ジャズ」

訳詩を亜蘭知子が担当した全曲ジャズのスタンダード・カバーでマライアによる
80年代の実験的な「現代ニューウェイヴ風」にリ・アレンジしたデビュー・アルバム。

美人系の外見を利用し使い捨てのアイドル的な歌謡曲ではなく普遍的なJAZZを歌わせ、
決して歌が上手いわけではありませんが、それにマライアの演奏がうまくマッチした
女子大生ブームと俄かジャズというビーイング商法の企画物の一成功例でしょう。

One Night Stand/秋本奈緒美 - 1982.06.06 Sun









[sales data]
1982/6/6
[producer]
清水靖晃
[member]
秋本奈緒美(vo)
笹路正徳(key)
土方隆行(g)
安藤まさひろ(g)
渡辺モリオ(b)
賓瀬元彦(b)
樋沢達彦(b)
山木秀夫(ds)
渡嘉敷祐一(ds)
清水靖晃(dsx)
多グループ(strings)
鍵和田セクション(horn)
中沢セクション(horn)
村田有美(bvo)
織田哲郎(bvo)




長門大幸氏のビーイング商法はとにかく売り出しが決定した歌手は間髪入れず商品を
ガンガンリリースするのが常套手段で、デビューアルバムからわずか6ヶ月で
リリースされた2nd。

帯叩
「TEEN-AGE ROMANTIC JAZZ」

前作同様、ジャズスタンダード・カバーで訳詩を亜蘭知子が担当し演奏はマライア中心という
布陣。

ジャズボーカル物というよりTennesee Walyzの大胆なアレンジなどマライアの編曲と演奏に
耳を奪われます。

The 20th Anniversary/秋本奈緒美 - 1982.12.12 Sun









[sales data]
1982/12/12
[producer]
入江純
[member]
秋本奈緒美(vo)
樋沢達彦(b)
富倉安生(b
入江純(b)
松木恒秀(g)
布袋寅泰(g)
秋山一将(g)
北島健二(g)
今剛(g)
天野清継(g)
宮野弘紀(g)
渡嘉敷裕一(ds)
宮崎全弘(ds)
中島政雄(p)
和泉宏隆(synthe)
中沢健二(tp)
斉藤清(sax)
土岐英史(sax)
兼崎順一(tp)
竹田和三(tp)
伊東たけし(sax)
Joe Strings
斉藤ノブ(per)
八木のぶお(harp)
EVE(bvo)
織田哲郎(bvo)
九社王次三(bvo)




今回は20歳の記念アルバムということでデビュー1年目で3枚目
(まさにビーイング商法の怒涛のリリース(笑)

帯叩
「ポップスパイスのきいたエキゾチック・ジャズ・センセーション」

プロデュースを80年代のアイドル歌謡のアレンジを担当していた入江純氏が担当し
全編ジャズとAОRのフィーリングなテクノ・ポップ・アレンジ。

やや向上した秋本さんのボーカルのバックの担当はマライア以外のミュージシャンに変更され
異色なところでは当時ビーイングからデビューしたばかりのBOOWYから布袋寅泰が参加しています。



この後、シティPOPS系のオリジナル曲をリリースしてだんだん消えていくのですが
ビクター時代最後のアルバム「水彩画」を前面サポートした音楽プロデューサー日向大介氏と
結婚しています。

akimoto4.jpg

その後離婚して随分年下の男性と結婚したと思いますが興味のある方は芸能ブログで
お調べください。

おまけ
[オールナト・フジ・スペシャルのライヴ映像](1984年8月8日よみうりランド・イースト)



ちなみにトリは鳥越マリ(笑)

Words of Love/ナスカ(Nazca)笹路正徳、土方隆行、坂井紀雄、辻野リューベン - 1983.01.15 Sat









[sales data]
1983
[producer]
Yasahachi Ito
Nazca
[member]
笹路正徳(key)
土方隆行(g)
酒井紀雄(vo/b)
辻野リューベン(ds)

nazca1.jpg


「ナスカってなんすか?」

親父ギャグはさておき、「マライア」解散後、ビーイングを離れた笹路正徳と土方隆行が
坂井紀雄、辻野リューベンと結成したバンドで難解なマライアに比べるとびっくりするほど
ストレートなロック(英語歌詞)です。
(今や名プロデューサーの坂井紀雄氏の音楽キャリアはこのバンドから始まるようです)

どちらかというと事務所の意向で歌謡フュージョンを強いられていたメンバー達は
エイジアのような商業プログレバンドを目論んでいたようですが(OP曲はUKそのもの(笑)
セールスは全くふるわず、2nd以降はドラマーが藤井章司氏(2009年他界)に代わり
アルバム3枚をリリースして解散。

nazca3_20190720111542dcb.jpg

まさか仲違いしたビーイングから睨まれているのか?理由は分かりませんが
このアルバムは1991年にCD化されたあと再プレスされず中古市場では恐ろしい値がついていますが
最近、和フュージョン&プログレの再発ブームみたいな波があるので我慢して
もう少し購入を控えた方が得策かと。

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