2017-09

Here Comes The Warm Jets/Eno - 1974.01.15 Tue









[sales data]
1974/1
[producer]
Eno
[member]
Eno(vo/synthe/etc)
Chris Spedding(g)
Phil Manzanera(g)
Simon King(per)
Bill MacCormick(b)
Marty Simon(per)
Busta Jones(b)
Robert Fripp(g)
Paul Rudolph(g)
John Wetton(b)
Nick Judd(key)
Andy Mackay(key)
Sweetfeed(bvo)
Nick Kool & the Koolaids(key)
Paul Thompson(per)
Lloyd Watson(g)
Chris Thomas(b)




ブライアン・フェリーと対立しロキシー脱退後そのブライアン・フェリー以外の
ロキシーメンバーほぼ全員と(笑)R.フリップなどが全面協力して制作されたソロ1st

今でこそアンビエントミュージックの権化のような存在のイーノもまだ普通にロックを
演っていた頃で面子が面子なんで音は初期ロキシーの流れを組んでいるのはお約束。

ただ、とにかく妙なんです。

リズムももったりしていて、歌も下手ウマの部類で、曲も飛びぬけて素晴らしいという
レベルでもない・・・

しかし、これはまさに「イーノにしか作れない音楽」なのです。

70年代のロック・ミュージシャンの殆どがブルースという古典音楽とも呼べる教科書を
模倣していたのに、イーノの音楽にはそれがない。
思い起こせば、ルー・リードのベルヴェット・アンダーグラウンド(VU)もそうでしたが
偶発的に出来上がったとばかり思っていたVUのバナナアルバムの制作では
同曲をリズムを変えながら複数テイク録音しながら試行錯誤して出来上がったという事を
後で知り、実は緻密に音の重ねあわせを繰り返しできあがったものだったわけで
イーノサウンドの核は実は音の重ねあわせの妙なのではないかと思います。

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Taking Tiger Mountain/Eno - 1974.11.15 Fri









[sales data]
1974/11
[producer]
Eno
[member]
Eno(vo/synthe/etc)
Phil Manzanera(g)
Brian Turrington(b)
Freddie Smith(ds)
Robert Wyatt(per/bvo)
*****
Portsmouth Sinfonia(strings)
Randi and the Pyramids(bvo)
The Simplistics(bvo)
Andy Mackay(brass)
Phil Collins(ds)
Polly Eltes(vo)




今では世界的な音楽家のイーノさんがアンビエントな世界に没入するまで
初期ロキシー風エキセントリックな脱力系フニャフニャシンガーだった頃のソロ2nd。

アルバム・タイトルは、中国で文革時代に上演を許された数少ないオペラの一つ
「智取威虎山」からとられています。

eno.jpg

リズムは何の変哲もないロックなのですが「プット・ア・ストロー・アンダー・ベイビー」は
ポーツマス・シンフォニア(楽器を演奏したことがない人ならば誰でも入れるオーケストラ)
による演奏だったり、イーノならではの音色付けでカラフルなPOPアルバムとして仕上げられています。

Another Green World/Eno - 1975.09.15 Mon









[sales data]
1975/9
[producer]
Eno
Rhett Davies
[member]
Eno(vo/g/synthe/etc)
Phil Collins(ds)
Percy Jones(b)
Paul Rudolph(b)
Rod Melvin(p)
John Cale(viola)
Robert Fripp(g)
Rod Melvin(p)
John Cale(viola)
Brian Turrington(b/p)




前2作とは異なりいよいよアンビエントな方向性が見え隠れしています。

この頃、既に50以上のアーティストのプロデュースを手がけ、その枯渇しない音アイディアの
豊富さにはびっくりなんですが、当時イーノ、デヴィット・バーン、デヴィッド・ボウイの
中性トップ3の時代が10年続くなんて言われてましたが、中でもイーノさんの力量は突出してました。

このアルバムの最大の特徴は制作方法にテイキング・タイガー・マウンテンのジャケ画作家の
ピーター・シュミットと共同開発した「オブリーク・ストラテジー」なるカードを使用しています。

oblique.jpg

「オブリーク・ストラテジー」とは豪華な化粧箱にタロットカードのような「間接的な策略」
(サブタイトルは100以上の価値のあるジレンマ)というカード1枚1枚に熟語や隠された意味を持つ
語句が含まれており、新しい観点と客観的な見方を解く手がかりとしてアイディアが行き詰まった状況を
打開するための道具だそうです。

イーノ談
「つまり、「オブリーク・ストラテジー」とは、スタジオでそのとき思いついた以上、
より広い視野で考えることができることを自分に思い出させて、パニックから脱出するためのものだった。
“ああ、これはどうなるんだ!”とか 、“どうにもならないじゃないか”とか、
“これじゃ2年前にやってたのと変わりない”といった恐しいパニックにおちいったとき、
1枚の力一ドを引くことで、本当に教えられるんだ。
ある曲を作り始めたとき、私は忍耐の限度にきていた。まる1日やってみて、テープには何も残らないも同然、
何の意昧もなく思えた。本当にひどいものだった。で、これは本当の話だけど、シンセを弾きながら、
自分のやっていることがわからなくて泣いていたんだよ。そこで「オブリーク・ストラテジー」を引くと、
“そのまま続けて”とあるじやないか」椅子に深く腰かけ直し、思い出し笑いをした。
「期待したのよりずっと低いレベルの警句が出てきて、引きつって笑っちゃったよ。
もっと、座り込んで額をかきむしるような答を期待していたのにね。
でも、答えのとおりに、30分ほどそのまま続けたら、突然曲がまとまりだした。
案際、私が今でもとても気に入っているくらいの曲にまとまったんだよ。
私の信仰だね。
そこに指示された一連の行動にちゃんと従っていたから、カードを引くにも、軽い気持ちでは引けなかっね。
それまでやっていたことをすべてやめて、妙なこと、たとえば長い散歩とかしなくちゃいけなくなるかも
しれないのだから。パニックしてその日何もできなくなってしまうのがいちばんまずいしね」

このカードの指示に従って強い影響を受けた楽曲は「Spring Drifting」だそうです。

イーノはその後この力一ドは使用していません。何故ならすべて頭の中に入っているからです。

Before and After Science/Eno - 1977.12.15 Thu









[sales data]
1977/12
[producer]
Brian Eno
Rhett Davies
[member]
Brian Eno(vo/synthe/etc)
Paul Rudolph(b)
Phil Collins(ds)
Percy Jones(b)
Rhett Davies(agong-gong/stick)
Jaki Liebezeit(ds)
Dave Mattacks(ds)
Shirley Williams (Robert Wyatt)
(brush timbales)
Kurt Schwitters(voice)
Fred Frith(g)
Andy Fraser(ds)
Phil Manzanera(g)
Robert Fripp(g)
Achim Roedelius(p)
Möbi Moebius(b)
Bill MacCormick(b)
Brian Turrington(b)




ENOさんの初期活動期のヴォーカル4部作4枚目(以後28年間、歌物は封印)
(初回アナログ盤には オブリーク・ストラテジーズの共同制作者ピーター・シュミットさんの
リトグラフ4枚が封入されていたようです)

enoscience.jpg

パンキッシュありテクノありクラウト・ロックありと前半はお馴染の変態ポップスで飛ばしますが
後半は知的にアンビエントで聴かせ、その全てが来るべき80年代の音楽シーンを予感させる
先取り音楽。



最先端音楽とヘタウマボーカルの落差が実に良いのですが、このアルバムは
映画「息子の部屋」(2002年)で亡き息子の友達に渡すプレゼントを探す父親に
店員のお薦めアルバムとして登場し、名曲By The Riverが流れます。

Ambient1-Music For Airports/Brain Eno - 1978.01.01 Sun









[sales data]
1978
[producer]
Brian Eno
[member]
Brian Eno(synthe/p/vo)
Robert Wyatt(p)
Christa Fast(vo)
Christine Gomez(vo)
Inge Zeininger(vo)




「アンビエント・ミュージック」(環境音楽)とはイーノが本作で初めて提唱した
音楽のジャンル、または思想を表す言葉です。

イーノ談
「このアルバムは一つの目的の最小公倍数で成り立っている。私はここで面白い音楽を
作り出そうとは思わなかった。」

イーノによると環境音楽の考え方はフランスの音楽家エリック・サティの楽曲「家具の音楽」
(家具のように、そこにあっても日常生活を妨げない音楽、意識的に聴かれることのない音楽)の
影響を受けているとインタビューで語っています。

air port

そしてその言葉の通り本作は空港ロビー専用のBGMとして制作され、実際にニューヨークの
ラガーディア空港で使用されているそうですが、音を作るにあたって以下の4点に
留意したとのことです。

・空港ではアナウンスが入るため、曲の再生を中断できるもの
・人間の声の周波数とは違う周波数を使うこと
・会話パターンとはちがう速度にすること
・空港の生み出すノイズと共存できること

商業音楽の「売る」という思考は排除され「たまたま耳にする」ことで心地よさを感じるような
オーディオ機器の前で音楽を聴くという従来の音楽鑑賞ではなく、延々と単純な同じフレーズを
繰り返すことで無意識に耳に入ってくるが殆ど意識されない知的な音階の繰り返し。

耳でというよりも心で聴く癒しの最高峰アルバムです。

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