2017-06

The Allman Brothers Band - 1969.11.15 Sat









[sales data]
1969/11
[producer]
Adrian Barber
[member]
Duane Allman(g)
Dickey Betts(g)
Gregg Allman(vo/org)
Berry Oakley(b)
Jai Johanny Johanson(ds/congas)
Butch Trucks(ds/per)




スペンサー・デイヴィス・グループのDon't Want You No Moreカバー曲で幕を開けた
サザンロックの雄、オールマン・ブラザーズ・バンド(ABB)のデビューアルバム。

Capricorn_Records.jpg

ABB誕生はカプリコーン・レコードを立ち上げたフィル・ウォルデンの存在が欠かせず
以前よりアレサ・フランクリン、ウィルソン・ピケットなどのセッションで
デュアン・オールマンのギターワークに目をつけていたフィル・ウォルデンが
バンド結成の話を持ちかけ生粋の南部出身者による南部サウンドであると同時に
サザン・ロックを代表するレーベル、カプリコーン・レコード契約バンド第一号として
レコードデビュー。

当時の米音楽市場は西海岸と東海岸の一部の地域以外からロックバンドが全米デビューし、
かつ南部を拠点に活動するということは前代未聞でこの南部音楽発信を目的とした
カプリコーンが理想とする地域密着型サウンドスタイルこそが「サザンロック」の原点です。

今でこそ名盤の誉れ高い本作も発売時のセールスは失敗(笑)

内容が問題なのではなく、情報発信が南部というハンデから新たな音楽に対する受け手側の
感覚の鈍さと曲がインプロ長尺でラジオでオンエアしにくいなどその名を轟かせるには
もうしばらく時間を要します。

スポンサーサイト

Idlewild South/The Allman Brothers Band - 1970.09.15 Tue









[sales data]
1970/9
[producer]
Tom Dowd
[member]
Duane Allman(g)
Dickey Betts(g)
Gregg Allman(vo/org)
Berry Oakley(b)
Jai Johanny Johanson(ds/congas/per)
Butch Trucks(ds/timpani)




本作はグレッグの他にディッキー・ベッツも楽曲提供するようになり
REVIVAL、MIDNIGHT RIDER、IN MEMORY OF ELLIZABETHREEDなどのライヴ定番曲を収録し
初の全米トップ40入りを果たし人気バンドの仲間入りをします。

お恥ずかしながらこのアルバムを聴くまでABBには全くというほど興味が持てませんでした。

それはにわか洋楽ファンがよくやる過ちの定番ですが、ABBといえばフィルモアというぐらい、
フィルモア・イーストのライヴ盤が取り上げられるので、フィルモアライヴを入り口にする方も
多いと思うのですが、正直、英国ロックに極端に嗜好が偏っていた私的にタイミングが
悪かったというかサザンロックはどうもしっくり来ないという誤った第一印象を持っただけで
世間が大騒ぎするほど凄いものでもないじゃんと軽く片付けしまい長年放置してしまいました(苦笑)

ところが10数年前に商業音楽の堕落に心底、心を痛め、音楽を全く聴けない状態が
しばらく続いていた頃にふと出会ったのがこのアルバムでした。

それは本当に初めてで驚きの体験だったのですが

「今まで聴こえなかった音が聴こえる」

たまたまそういう心理状態だったのか、このアルバムの持つ魔力だったのかはっきりしませんが
ほぼ同じ時期全くその良さが分からなかったマイルスのビッチェズ・ブリューの偉大さにも
突然、開眼しました。

「今まで聴こえなかった音」というのを抽象的に説明すると
今までスピード&パワーのHRも変速なプログレもどちらかというとメロディ重視で
音を聴いていたのが「リズムで音を感じる」ようになったという感じです。
そのためギタリスト専門だったのがドラム&ベース奏者のソロアルバムに興味の枝葉が
急速に伸びたのはブログを読んでいただければ分かると思います。
又プロデュサーの音処理にも興味が沸いて作品ごとにプロデュサーを意識するようになったのも
この作品からです。

本作のプロデュースを担当したトム・ダウドは第二次世界大戦中
コロンビア大学の物理学研究室で原子核工学を研究しマンハッタン計画に関わったという
経歴の持ち主で戦後アトランティックのレコーディングエンジニアとなり、
音楽と物理学の知識を生かしたトムの音作りは早くから注目を浴びていたとのことです。
レイ・チャールズ、ルース・ブラウン等のR&B系、チャールズ・ミンガス、ジョン・コルトレーン等の
ジャズ系の多くの作品に関わり60年代からはオーティス・レディング、アレサ・フランクリン、
クリームなどのロックな分野を担当することになり、デュアンと親交があったことから
以後オールマンのアルバムを数多く手がけることになるのですが、
デレク&ドミノスやクラプトンの復帰作や渡米した70年代のロッド・スチュワート作品に
大きく貢献したことでも知られます。

そんなこともあって、私のように半ば音楽を聴くのをGive Upしそうな方々も
もしかしたら何かの契機で同じ体験(今まで聴こえなかった音が聴こえる感動)が
可能なのではないかと思い、その一つの契機になれば良いなと思いこの音楽ブログを開設した
という経緯があります。
(自分でも何故この音楽ブログを始めたか今思い出しました(笑)

「今まで聴こえなかった音が聴こえる」ことの悪い反動もあって新しい音とリズムが
どんどん体に吸収される快感に溺れてしまい、それ以降年間購買枚数300枚以上と
異常なハイペースで音楽を聴くことになったのですが、とても作品を吟味して聴くのと
ほど遠い状態になってしまった反省もあって、ここ数年は途中で買い漁った作品群を
一度体系化して更なる音の新発見を目指し「全て興味ある音楽は円を描く」理論を
実践している道半ばでございます。

今回は作品紹介というよりブログ開設の裏話になってしまいましたね(笑)

At Fillmore East/The Allman Brothers Band  - 1971.03.12 Fri









[sales data]
1971/7
[producer]
Tom Dowd
[member]
Duane Allman(g)
Dickey Betts(g)
Gregg Allman(vo/org)
Berry Oakley(b)
Jai Johanny Johanson
(ds/congas/per)
Butch Trucks(ds/timpani)




オリジナル盤は1971年3月12/13日フィルモアイーストでのライブ音源の編集でしたが
2014年に6枚組みの完全盤が発売されました。



名実共にABBが世界的なロックバンドに成り上がったライヴ盤。
(ロック名盤書籍でこのアルバムの紹介記事がないものはないと思います)

しかしこのアルバムは中古屋で安価に売られているのをよく見かけます。

その理由として考えられるのは、私も最初そうでしたがロック名盤という肩書で
購入したもののブルース物で延々とインプロが続いたり
一聴してスンナリ耳に入ってくるメロディアスなものではないため
手放した方が多いからだと思うのですが
「歴史が証明した名盤は良さが分かるまで聴け!」
というのが私の持論です。

これは好き嫌いの問題ではなく「歴史的名盤」には「聴こえない音」を
含蓄しています。
これは私は苦手だったマイルスのビッチェズブリューと同じ質だと思いますが
このアルバムはリズムを感じるアルバムなのでメロディで聴いている限り
このアルバムと和解することはまずありません。
演奏時間が20~30分もの長演をじっと聴くには我慢がいりますよね?
何故こんなに長尺になるかというとプレイヤーはある種のトランス状態に
入るのに時間を要すということではないかと思いますが、
今はCDの簡単な操作でトランスに入る前に次の曲に飛ばしてしまうという行為も
和解のチャンスを逃している可能性があります。
(中には演奏が長いだけでトランスに入らないバンドも多いですけどね。
クラプトンは長いだけでトランスに入らないこと多し(苦笑)

良さが分からない時に何度聞いてもその印象が変わることはありませんが
あなたの日常に大きな変化が起きた時、思い出したように聴いてみてください。
そこに今まで聴こえなかった音が発見できたら、あなたの音楽嗜好は
以前と変わりより充実した幅広い感受性を身に着けているのではないかと思います。



この頃オールマンのメンバーはドラッグ漬けだったため
10月にツアーを一時中断し、ヘロインの解毒治療と新録目的で短い休暇をとります。
そして10月29日、デュアンはベリーの妻リンダの誕生パーティ後、
ハーレイに乗って自分の家に向かう途中バートレット・アヴェニューの交差点で
トラックと衝突し事故死。

あまりにもあっけないデュアン・オールマン物語の幕切れです・・・

duaneallman.jpg

まさに絶頂期、その早すぎる死にバンドメンバーは失意にくれますが
解散は否定しアルバム制作を続行します。

Eat a Peach/Allman Brothers Band - 1972.02.15 Tue









[sales data]
1972/2
[producer]
Tom Dowd
[member]
Duane Allman(g)
Dickey Betts(g/vo)
Gregg Allman(vo/org/p)
Berry Oakley(b)
Jai Johanny Johanson(ds/congas)
Butch Trucks(ds/timpani)

allman.jpg


デュアン存命時のフィルモアのライブ3曲とスタジオ録音済みだった
「スタンド・バック」「ブルー・スカイ」「リトル・マーサ」と
残ったメンバー5人によって新レコーディングされた
「時はもう無駄にできない」「レ・ブレル・イン・Aマイナー」「メリサ」を収録した
変則的な内容。
(新録の楽曲ではディッキー・ベッツがデュアンの代わりにボトル・ネックを弾き
その面影を偲んでいます)

アルバムタイトルはあるインタビューで

「あなたはどういう形で革命に携わっているのか?」

「平和のためにギターを弾いている。そしてジョージアに行く度に平和(ピース)のために
桃(ピーチ)を食っている」

とデュアンが答えたセリフからとられているようです。

このアルバムは高評を博し、チャート4位まで上昇する大ヒットを記録したのですが
再起の音頭は弟グレッグが取ったものの重荷となり代わりにベリー・オウクリーが引き受けるも
彼もデュアンの死を受け止められず酒とドラッグに溺れていき、デュアンロスで
バンドの不安定な状態が続く中、次の新作の配給がアトランティックからワーナーに移り
プロデュサーがトム・ダウトから元アワーグラスのジョニー・サンドリンに代わり
メンバーにチャック・リーベル(p)を加え、バンド建て直しを図るのですが
そこには更なる試練が待ち受けていました・・・

An Anthology Volume I& II/Duane Allman - 1972.11.15 Wed









[sales data]
Vol.1(1972/11)
Vol.2(1974)
[producer]
various
[music]
Allman brothers band
The Hourglass
Wilson Pickett
Clarence Carter
Aretha Franklin
King Curtis
John Hammond
Boz Scaggs
Jonny Jenkins
Delaney & Bonnie
Cowboy
Derek & The Dominos
Otis Rush
Ronnie Hawkins
Arthur Conley
Lulu
Herbie Mann
Sam Samudio

Duane_allman_anthologycover.jpg




オールマン・ブラザース・バンドを一通り聴いてデュアン・オールマンのソロに
遡ろうと思ったら公式のソロアルバムが1枚もないことに唖然としました・・・
考えてみればデュアンのメジャー活動期間は6年弱(1966-1971)とあまりに短かったですからね。

そのためデュアンの死後、追悼盤としてオールマン・ブラザース・バンドの楽曲の他
フェイム・スタジオとマッスル・ショールズ・サウンド・スタジオに残したセッション音源を
整理したアルバムがリリースされました。

オールマン結成前にデュアンとグレッグが在籍したアワー・グラス
The_Hour_Glass.jpg

ウィルソン・ピケット


クラレンス・カーター


アレサ・フランクリン


キング・カーティス


ジョン・ハモンド


ボズ・スキャッグス


ジョニー・ジェンキンス


デラニー&ボニー


カウボーイ


ディレク&ドミノス


オーティス・ラッシュ


ロニー・ホーキンス


アーサー・コンレイ


ルル


ハービー・マン


サム・サムディオ


ダック&ベアー
duck.jpg

予想以上に多数のアーチストアルバムに参加していることに驚きましたが、
オールマン・ブラザース・バンドのデビューアルバムからデュアンの存在感が際立っていたのは
上記大物アーチストとのセッションで既に自分の演奏に自信を持っていたからなんですね。



2013年に未発表音源含むSkydogというBOXもリリースされましたがマニア向けなので、
この企画盤を元手に参加アーチストのソロアルバムを1枚1枚遡るのも面白そうなので
その企画は又後日。

Prev «  | TOP |  » Next

ブログ案内

縞梟

Author:縞梟
ブログ概要はこちらをご参照ください

検索フォーム

最新コメント

カテゴリ

洋楽 (899)
Live In Japan(黒船襲来) (42)
Albert Lee (3)
Allman Brothers Band (11)
Andy Summers (7)
The Band (13)
The Beatles関連 (8)
The Byrds (10)
Bill Bruford (16)
Bill Laswell (3)
Billy Preston (4)
Bob Dylan (17)
Cactus (0)
Caleb Quaye/ Hookfoot (5)
Colosseum/Tempest (12)
Cozy Powell (9)
Cream (8)
C,S,N & Young関連 (10)
David Bowie (41)
Dave Mason (5)
David Sylvian (7)
Deep Purple関連 (14)
Delaney & Bonnie (7)
Eagles (5)
Emerson Lake and Palmer(E.L.P) (33)
Electric Light Orchestra(E.L.O) (4)
Emmylou Harris (6)
Eno (8)
Eric Clapton (13)
Faces/Small Faces (4)
Focus (15)
Frank Zappa (19)
Frank Zappa関連 (2)
Frankie Miller (7)
Fred Frith (2)
Free (1)
Gary Moore (11)
Genesis (4)
Gong (14)
Gram Parsons (4)
Grand Funk Railroad (3)
Gurvitz Brothers (3)
Humble Pie (2)
Ian Gillan Band (11)
Jack Bruce (12)
Jackson Browne (2)
Jan Akkerman (11)
Jeff Beck (8)
Jimi Hendrix (42)
Joni Mitchell (7)
Kevin Ayers (6)
King Crimson (48)
King Crimson関連 (16)
The Kinks (5)
Led Zeppelin (7)
Little Feat (10)
Lou Reed (6)
Lynyrd Skynyrd (4)
Magma (3)
Max Middleton (5)
Mick Ronson (4)
Mike Bloomfield (6)
The Mountain (2)
Neal Schon (3)
Neil Young (3)
Nicky Hopkins (8)
Nico (5)
Nucleus (3)
Paul Butterfield (6)
Peter Banks (5)
Peter Frampton (1)
Peter Gabriel (9)
Peter Green (2)
Phil Manzanera (19)
Pink Floyd (1)
Poco (3)
Procol Harum (10)
Queen (3)
Rainbow (15)
RMS(Ray Russell/Mo Foster/Simon Phillips) (8)
Robin Trower (5)
Rolling Stones (6)
Rolling Stones関連 (2)
Roxy Music (6)
Roy Buchanan (3)
Renaissance (2)
Santana (3)
Soft Machine (6)
Spencer Davis Group (3)
Steve Hackett (13)
Steve Hillage (7)
Steve Miller Band (2)
Terry Bozzio (7)
Tommy Bolin (10)
UK (4)
Velvet Underground (7)
Whitesnake (16)
Wishbone Ash (0)
The Who (8)
Yardbirds (6)
YES (4)
カテゴリ外(洋楽) (48)
ジャズ・フュージョン (398)
Al Di Meola (10)
Allan Holdsworth (18)
Billy Cobham (13)
Brecker Brothers (10)
David Torn (7)
Frank Gambale (4)
Herbie Hancock (5)
Jean-Luc Ponty (8)
Jeff Berlin (6)
John Coltrane (1)
John Mclaughlin (21)
John McLaughlin関連 (2)
John Scofield (20)
John Tropea (7)
Jonas Hellborg (3)
Larry Coryell (6)
Lee Ritenour (3)
Lenny White (5)
Mark Nauseef (4)
Mahavishnu Orchestra (15)
McCoy Tyner (3)
Mike Stern (13)
Miles Davis (18)
Pat Metheny (10)
Pat Metheny関連 (3)
Return To Forever (13)
Stanley Clarke (11)
Steve Khan (5)
Stuff (8)
Tony Williams (9)
Weather Report (25)
大村憲司 (6)
パラシュート (8)
深町純 (5)
増尾好秋 (6)
マライア (7)
森園勝敏 (10)
渡辺香津美 (19)
渡辺貞夫 (4)
カテゴリ外(ジャズ・フュージョン) (47)
邦楽 (596)
あがた森魚 (5)
荒井由実 (4)
井上陽水 (12)
ウエスト・ロード・ブルース・バンド(山岸潤史) (4)
遠藤賢司 (28)
小川美潮 (11)
大瀧詠一 (6)
久保田麻琴(サンディー&ザ・サンセッツ) (3)
カルメン・マキ (13)
クラムボン (5)
クリエイション/竹田和夫 (27)
コシミハル (9)
ゴールデン・カップス/エディ藩 (11)
サディスティック・ミカ・バンド/サディスティックス (16)
サンハウス/シーナ&ザ・ロケッツ (11)
鈴木慶一 (3)
鈴木賢司 (6)
鈴木茂 (10)
ズボンズ (5)
ソウル・フラワー・ユニオン/ニューエスト・モデル (25)
高中正義 (4)
ちわきまゆみ (8)
陳信輝 (6)
戸川純 (9)
西岡恭蔵(ザ・ディランⅡ) (8)
人間椅子 (7)
BOW WOW (10)
はっぴいえんど~ティン・パン・アレイ関連 (33)
ハプニングス・フォー (7)
早川義夫(ジャックス) (6)
浜田麻里 (6)
パンタ/頭脳警察 (18)
ヒート・ウェイヴ/山口洋 (21)
フラワー・トラベリン・バンド (6)
ボ・ガンボス/どんと (27)
細野晴臣 (22)
Boat/Natsumen (12)
紫(沖縄ロック) (10)
村八分(山口冨士夫) (7)
ザ・モップス (6)
柳ジョージ (6)
矢野顕子 (13)
山内テツ (3)
山下達郎 (6)
Lazy~Loudness (18)
YMO/坂本/高橋関連 (19)
wha-ha-ha~はにわちゃん (4)
日本のプログレバンド (11)
岡野ハジメ (4)
成毛滋 (6)
ファー・イースト・ファミリー・バンド (6)
柳田ヒロ (7)
四人囃子 (15)
アニメ (10)
カテゴリ外(邦楽) (21)
その他(戯言・雑記) (87)
縞梟的笑論文 (12)
パチスロ (53)
お悔やみ (15)

記事画像

リンク

このブログをリンクに追加する