2017-06

人間椅子 - 1989.11.10 Fri









[sales data]
1989/11/10
[producer]
unknown
[member]
和嶋慎治(g/vo)
上館徳芳(ds)
鈴木研一(b/vo)
[収録曲]
1.人面瘡
2.陰獣
3.りんごの泪
4.猟奇が街にやって来る
5.神経症 I Love You
6.人間失格
7.桜の森の満開の下

ningenisu.jpg


イカ天インディーズレーベルBANDSTOCK RECORDからリリースされたミニアルバム。
(ファンの間では1枚目のアルバムとカウントされず通称「0thアルバム」と呼ばれてます)

トリオ編成でブラック・サバスな様式で江戸川乱歩な世界に太宰治を引用するという
独特の日本文学的ロックを展開。

地元青森で中高を共にした鈴木&和嶋は70年代のハードロックを中心としたカバー演奏の他、
果敢にオリジナル曲(「御伽姫」「デーモン」「赤い月」など)を作り、
高校の文化祭では、人間椅子の母体となる「死ね死ね団」として演奏。
大学進学のため上京した二人は親交を続け、卒業間近なかなか就職先が見つからない和嶋は
就職活動帰りに鈴木と偶然出くわし
「和嶋ァ、わ、やっぱり就職(日立建機の内定を辞退)やめで、バンドやるごとにしたじゃあ」
と言われ、本格的な音楽活動に誘われバンドを結成。

「死ね死ね団」は同名のバンド(「大日本帝国初代新所沢愚連隊死ね死ね団」)がいることを知り
「人間椅子」へと改名。
尚、没になったバンド名候補として「ペテン師と空気男」があり、後にベストアルバムの題名と
なっていますが、和嶋氏によると鈴木が「ペテン師」自らを「空気男」であると位置づけています。



1989年5月20日「三宅裕司のいかすバンド天国」に出演し「陰獣」を演奏。

ningenisu2.jpg

惜しくもジッタリン・ジンに負けてしまったものの、そのインパクトは十分すぎるものでした。
(ちなみに鈴木君はねずみ男の格好をしていたのではなく、被り物をしたピーター・ガブリエルの
物真似のつもりだったのです(笑)



イカ天が巻き起こしたバンドブームは可能性あるインディーズバンドの存在を世に知らしめた反面
時代背景的に大量のCDプレスのための販売カタログ数増はメジャーレコード会社の急務で
プロレベルに達していないレベルのバンドまでインディーズ狩りが激化したため
レコード会社が自主でアーチスト育成しなくなった要因を引き起こした上に
インディーズならではの鮮度を落とし、潰して行くケースは枚挙に暇がないのですが、
イカ天出身バンドが次々メジャーデビューして消滅してしまった現在もその独特な世界観を貫き
未だ現役なことに非常に好感が持てるバンドです。

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人間失格/人間椅子 - 1990.07.21 Sat









[sales data]
1990/7/21
[producer]
人間椅子
大輪茂男
[member]
和嶋慎治(g/vo)
鈴木研一(b/vo)
上館徳芳(ds)




イカ天盤に次ぐメジャーデビュー盤。
あまり読書しない自分がこのバンドの影響で太宰文学を読んだり斜陽館に足を運んだりと
ちょっとしたプチ太宰ブームがありました(笑)

 ca01_pic01_l.jpg

勿論、太宰文学を具現化しているわけではなく、太宰文学っぽい感じにしていると言った方が
分かりやすいと思いますが、基本的に「りんごの泪」のような東北の土着的な視点をベースに
お祭り囃子を取り入れながらも鈴木氏が「アナログ時代のLPを意識した」と語るように、
変に作りこまず自然体にハードロックしていることに好感が持てます。

人間椅子のサウンドはもろブラック・サバスな感じですが、和嶋氏のギターはクリムゾンの
フリップ翁の影響を受けたとのことで納得のマイ邦楽ギタリスト高感度ベスト5に入ります。
BUDGIEのBreadfanを和嶋オリジナル歌詞に差し替えた「針の山」はライヴ定番曲になりました。

[本家BUDGIEのBreadfan]




余談ですが、「りんごの泪」の歌詞に登場する急行「津軽」は1950年代から1960年代にかけて、
東北地方から東京方面への出稼ぎや集団就職が盛んだった時代の
奥羽本線沿線(山形県・秋田県・青森県西部の地域)沿線唯一の優等列車で、
集団就職列車や長距離普通列車によって上京した人々にとって、
急行「津軽」の特に一等寝台車(のちのA寝台車)を使用して帰郷することがいつしか成功の象徴
ともなり、急行「津軽」はマスコミなどからは「出世列車」と呼ばれていました。

tsugauromote.jpg

時代は変わり、山形、秋田、青森まで新幹線が延伸し1998年(平成10年)12月の年末運転をもって
廃止になりました。
(映画「ALWAYS三丁目の夕日」で堀北真希ちゃんが上京したのも急行「津軽」でしたね)

桜の森の満開の下/人間椅子 - 1991.03.13 Wed









[sales data]
1991/3/13
[producer]
人間椅子
大輪茂男
[member]
和嶋慎治(g/vo)
鈴木研一(vo/b)
上館徳芳(ds)




メルダック時代の人間椅子に駄作なし!

人間椅子が好きな人はサウンドの類似点からブラック・サバスも好きだと思うのですが、
私はサバスは海賊盤を集めるくらい大好きだったんですが、ある時、サバス関連の音源は
全部処分しました。
理由は分からないんですが、サバスの音源がひどく子供っぽく思えてしまったんです。
ポップス路線転換したオジーに嫌気がさし、サバスの虚像の世界観に萎えてしまったのかな・・・
その点、人間椅子は何で長くつきあえるのか考えるととても人間臭いんですよね詩も曲も
インディーズ時代とそう変わらない極貧生活を引きずったバンド活動も(笑)

セールスに全く関係なく「自分達の感性を曲にする」<これ基本

素敵です人間椅子。

黄金の夜明け/人間椅子 - 1992.06.21 Sun









[sales data]
1992/6/21
[producer]
人間椅子
遠藤辰也
[member]
和嶋慎治(g/vo)
鈴木研一(b/vo)
上館徳芳(ds)

ningenisu_201606171128485a0.jpg


帯叩
「三度目の正直(ハードロック)」

この頃の和嶋さんの歌詞は文体を整えた陰鬱な日本文学形式で(参考:黄金の夜明け
サウンド的にサバスと比較する方が多いようですが、サバスの歌詞はここまで緻密に
ダークな世界観を表現しているものはありません。

毎回、特にアルバムトータルなコンセプトはないのですが、7分近い大曲が半数を占め
プログレハード色を強め更におどろおどろしさを強化して現世を突き放しにかかった感があります。

この手の音楽観が好きな人のツボは100%抑える人間椅子ですが、
その反面だんだん一般受けしないカルト集団になってきました。
(そろそろ鈴木君のねずみ男のイメージは薄れてきたかなと(笑)

サバスもリック・ウェイクマンをゲストで起用してましたが、一度、サウンドに色をつけるため
キーボードを入れても面白かったのではないかなと思います(特にこのアルバム)

羅生門/人間椅子 - 1993.10.21 Thu









[sales data]
1993/10/21
[producer]
人間椅子
[member]
鈴木研一(vo/b)
和嶋慎治(vo/g)
後藤マスヒロ(ds)
*****
内田雄一郎(bvo)




ドラムの上館氏が抜け鈴木&和嶋二人になってしまったため後に(1996年)正式加入する
頭脳警察の再結成時にドラムを叩いていた後藤マスヒロ氏をサポートに迎え制作された
本アルバムはトニー・アイオミにプロデュースを依頼するも実現しなかったという経緯が
あるようですが、仮にトニー・アイオミがいじったと仮定してこの強烈なサバス臭を
どうこうするということがあったのでしょうか(笑)

バンドの方向性がしっかり固まってきたため、アルバムコンセプトに抜かりがない上に
後藤さんはテリー・ボジオが好きなようなのですが、人間椅子ではどちらかとういうと
ボジオのような手数の多いテクニカルな叩きではなく、ボンゾのような重い叩きを披露し
楽曲にインパクトを与えています。



人間椅子にしてはキャッチーな「もっと光を」から表題曲の文芸作品「羅生門」まで
バラエティに富んだ楽曲内容でコミカルな「青森ロック大臣」では青森の自虐ネタを
歌っています。




企業誘致は原子力で青森
ビルは建てたし、銀座も造ったけど
よされ踊りでお母ちゃんのいうことには
これだば下北、死の来た半島じゃ・・・

人間椅子、素敵です!

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